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「諸君、お嬢さん...今日という日を忘れるな。捕え損ねちまったな、キャプテン・ジャック・スパロウを!」
―ジャック・スパロウ[出典]

ジャック・スパロウ(Jack Sparrow)とは、七つの海の伝説の海賊であり、カリブの不敵なトリックスターである。道徳観とシラフかどうかが同じくらい当てにならないキャプテンで、自己宣伝と利己主義の達人でもあるジャックはこうした性質のために何度も勝ち目のない戦いを強いられた。ジャックの初恋の相手は海であり、2番目は最愛の船<ブラックパール号>であった。

キャプテンエドワード・ティーグの息子であるジャック・スパロウはタイフーン最中の海賊船で誕生した。「キャプテン・ジャック・スパロウ」として知られるようになる前はただジャックと呼ばれ、10代の頃から冒険を求めて密航した。ジャックは伝説のコルテスの剣を探し求める冒険で寄せ集めの乗組員を率いて初めて<バーナクル号>で航海した。若き海賊だった頃に悪名高いスペインの海賊ハンター、アルマンド・サラザール魔の三角海域に閉じ込めたことでジャック・スパロウという名前を名乗れるようになった。少年時代の冒険から数年後、はぐれ海賊により、ジャックは海賊生活を捨てて東インド貿易会社に雇われることになった。5年間におよぶ七つの海を渡る忠実な奉仕の後、ジャックは西アフリカを統括するカトラー・ベケットが所有する<ウィキッド・ウェンチ号>の司令官となった。ベケットの部下として彼は謎に包まれた島ケルマを探し伝説のを追い求めたが、やがてベケットと奴隷商人たちから島やその住人を守るために裏切った。ベケットに奴隷たちをバハマまで運ぶよう命じられたジャックは奴隷を逃がし<ウィキッド・ウェンチ号>を盗んで逃亡したのであった。しかしベケットの部下はジャックを捕獲し海賊の焼印を押すと、<ウィキッド・ウェンチ号>に火を放って沈没させた。<フライング・ダッチマン号>の幽霊じみたキャプテン・デイヴィ・ジョーンズと取引をしたジャックは愛する<ウィキッド・ウェンチ号>を取り戻し、<ブラックパール号>と名前を変えて再び海賊の生活に戻った。あるときジャック・スパロウはカリブ海を収める海賊長に就任した。

悪名高きカリブの海賊として活動した数年間を通してジャック・スパロウは数多くの冒険を体験し、時には不思議な力を持つ物品を手に入れた。ジャックはシャドウ・ゴールドを探索していた2年間だけ<ブラックパール号>のキャプテンだった。イスラ・デ・ムエルタコルテスの宝を捜し求めているときに一等航海士ヘクター・バルボッサ率いる反乱に遭ったのであった。その10年後、彼はウィル・ターナーエリザベス・スワンの助けを借りて呪われたバルボッサを殺害し<ブラックパール号>のキャプテンに返り咲いた。その後まもなくジャックは恐るべきデイヴィ・ジョーンズに借りを返すべく死者の宝箱を捜索しやがてクラーケンによってデイヴィ・ジョーンズの墓場へ連れて行かれた。蘇ったヘクター・バルボッサ率いる乗組員たちに救助され墓場を脱出した彼はデイヴィ・ジョーンズと<フライング・ダッチマン号>をコントロールしていたカトラー・ベケットと戦うべく評議会に出席した。ジャックはその後生命の泉を探すため未知の潮流に乗り、有名な黒ひげやその美しき娘アンジェリカに<アン女王の復讐号>に乗せられた。獰猛なキャプテン・サラザールと幽霊の乗組員たちがすべての海賊を抹殺するために魔の三角海域を脱出すると、ジャックはこの危機をかわすためポセイドンの槍を探す旅に出た。

時間の経過とともに、神話や伝説が彼の功績として語られるようになりキャプテン・ジャック・スパロウは噂の的となった。しかしながらこれらの物語のほとんどは誇張かあるいは作り話で、ジャック自身が評判のために広めたものである。不誠実で欺瞞に満ちてはいるがジャック・スパロウが数多くの壮大な冒険を切り抜けてきたのも事実であり、超自然、海賊の伝承、魔法に触れ隠された宝物も発見してきた。そして、ジャックの最終的な野望は伝説の海賊として永遠に海を旅し続けることであった。

経歴

生い立ち

「誰も知らねえんだよ、あいつが死の島にある宝を探しにトルトゥーガへ来る前のことはな」
―ジャック・スパロウの過去についてジョシャミー・ギブス[出典]

ジャック・スパロウはタイフーン最中の海賊船において、エドワード・ティーグ氏名不詳の女性の息子として誕生した[1]。ジャックは難破船入江のならず者でいっぱいの騒々しい環境で育った。少年時代のジャックは「父親とおぼしき人」とあだ名したエドワード・ティーグが本当に自分の父親かどうか疑い続けた。こうしたいらだちにも関わらず、ジャックはティーグが必要とした時、例えばラスティー・ニッカーズに手首を切り落とされそうになったときやキャプテンルシール・グレイヴンに奴隷として売られそうになったとき、いつも近くにいることに感謝していた[2]。ジャックはティーグと同じ道をたどって船のキャプテンを目指し親戚たちのような普通の海賊では終わらないと心に決めた。また、少年時代のあるとき、ジャックはベニーという名の少年に出会い「凧と鍵のトリック」を伝授した[3]

10代になったジャックはキャプテン・ティーグの<トゥルバドール号>やボルヤ・パラチニクの<コルダーニャ号>など複数の海賊船で給仕として働いた[4]。ティーグの乗組員の一員として彼はシンガポールなど様々な国や港を訪れた[5]。しかしやがて海賊一家の目まぐるしい生活と祖母からの拷問に嫌気がさした。ある晩、彼はろうそくの明かりを頼りに「ピラータ・コーデックス」に忍び寄り、自由と海賊が自ら決断する必要性に関する項目を読んで逃げ出すための正当な理由を見つけた。窓から逃げ出したジャックは貿易船に密航してトルトゥーガを目指した。[3]

コルテスの剣

「だから、おれは泥棒じゃないってば。この汚い袋と、この中に入ってるものがおれの全財産なんだ。もっと持ってこようと思ったが、密航者用の荷物置き場はすごく狭いんでね」
アラベラ・スミスに対してジャック・スパロウ[出典]
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<バーナクル号>のキャプテンとなったジャック・スパロウ

ジャックに財産と呼べるものはほとんどなかったが、それらも島で盗まれてしまった。財産を取り戻す過程でジャックは図らずも嵐を操る能力を持つ獰猛なキャプテン・トーレンツからコルテスの剣のさやが入った袋を盗んでしまった。アラベラ・スミスという名前の「フェイスフル・ブライド」の女バーテンダーからコルテスの剣の魔力を聞いたジャックは剣を探す旅に出発する。

打ち捨てられた船<バーナクル号>までアラベラに案内されたジャックはフィッツウィリアム・P・ダルトン3世という名の男に声をかけられ続く剣闘で敗北し彼を2人目の乗組員に加えいれた。トーレンツが生み出した嵐を切り抜けたジャック、アラベラ、フィッツウィリアムはまもなくふたりの船乗りトゥーメンジーン・マグリオールに出会った。ジーンはもとは妹だったがティア・ダルマによって姿を変えられたというネココンスタンスを連れていた。

船と乗組員、そして剣を所持していていたとされる石目の海賊の石目のサムの宝を手にキャプテン・ジャック・スパロウはコルテスの剣を探す旅に出た。乗組員たちはキャプテン・トーレンツと対峙するが、ジャックは帽子に溜まった雨水を彼にかけることで彼が操る稲妻を制した。ジャックはベンジャミン・フランクリンという少年にこのトリックを教えたと話し「ベニー」が覚えていればと語った。

自由への闘争

ジャック・スパロウ: 「つまり、その、どこだかわからないけどあんたたち死んだ人たちの住んでいるところから、わざわざこうしてあんたが姿を現したのは、この剣を取り返すためなんでしょうな?」
エルナン・コルテス: 「剣は今ではおまえのものだ。おまえがあの呪文を読み、おまえがその力を行使した」
―ジャック・スパロウとエルナン・コルテス[出典]
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を持つジャックとエルナン・コルテス

ジャックと乗組員たちは人魚の一団に遭遇し、彼女たちの歌を聞いた乗組員は心の一番奥深くの欲望に従って行動し始めた。しかしジャックの真の望みは自由の身でいることだったためこの歌は彼に対しては効力を持たなかった。不運なことに、セイレーンに守られた人魚たちとの不器用な交渉の末、ジャックはコルテスの宝を見つけるため彼女たちに自由を提供しなければならなくなった。一旦捜索を再開したジャックはやがて幸運の島左足のルイが所持する剣を発見した。ジャックはルイ打倒に協力し、母親を殺したとされることへの復讐として彼を殺そうとするアラベラを止めた。

剣とさやを手に入れたジャックはその力を解放するための呪文を唱えることができたが、同時にエルナン・コルテスの魂を呼び戻してしまった。剣の完全な力を手に入れようとコルテスの手ほどきを受けていたジャックは、このコルテスがやがては剣を邪悪な目的のために取り戻したがっているということに気づいていなかった。ジャックは人魚たちから石目のサムの目を回収するために送り出され、再びサイリーナ島に戻らなければならなくなった。そこでジャックは、自由をかけて2頭のイグアナの獣と戦いティア・ダルマから目を受け取った。ティア・ダルマはジャックが会いたくない危険な敵が彼を追いかけているということを警告した。

ジャックはコルテスのもとへ戻ると目の力を解放しモンテクーゾマの魂を呼び出してコルテスを倒した。ジャックは剣には操れないほど強大な力が宿っているとこに気づきこれをティア・ダルマに渡した。さらなる危険が待ち受けているという彼女との会合の後ジャックと乗組員はトゥーメンの故郷であるユカタン半島を目指し次なる冒険に旅立った。

太陽と星のメダル

「気をつけて行きなさい、ジャック・スパロウ。おまえたちは、海に待ち構えていることのほんの一部を味わったところだよ」
ティア・ダルマ[出典]
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ジャックと<バーナクル号>の乗組員

スパロウと乗組員にとっては不幸なことにユカタン半島のトゥーメンの村は困難に直面していた。太陽と星のお守りが島から盗まれ行方がわからなくなると乗組員たちが疑われた。ジャックは真犯人の追跡に乗り出し、一行はニューオリンズのホテルで偶然遭遇した。盗んだ犯人はマダム・ミヌイットであり、ジャックは格闘戦で顔を殴られ数本の歯が青銅に変わってしまったが彼女の奴隷ティム・ホークの助けを借りて一行と脱出した。ジャックはティムを<バーナクル号>の乗組員に迎え入れた。

しばらくして、船はアラベラの行方不明になっていた母親ローラ・スミスが指揮を執る<フルール・ド・ラ・モール号>に呼び止められた。一行は<フルール・ド・ラ・モール号>にテレポートされ、そこで乗組員たちに攻撃を仕掛けようとするシルバーバック左足のルイと対峙した。ローラが戦闘を中止させたが、ふたりの海賊に疑念を抱いたジャックは会話を盗み聞きしキャプテンに対する反乱計画があることを知った。ここから戦闘に発展し、ジャックがシルバーバックの宝石を盗んでメダルとつなげるとシルバーバックとルイは姿を消した。ジャックは喜んで<バーナクル号>に戻ったがアラベラは<フルール・ド・ラ・モール号>に残った。

このあと、ジャックはニューオリンズに戻りマダム・ミヌイット、シルバーバック、ルイとの最後の対決を果たした。3人は合体して3つの頭を持つ巨大な竜に変身したがジャックはかろうじて勝利を収めた。太陽と星のお守りが破壊されるとジャックの歯は黄金に変化した。戦闘に勝利するとそれぞれの乗組員は家へ帰ることになり<バーナクル号>に残ったのはジャックとフィッツウィリアムのみであった。すると突然、船の目の前に<フライング・ダッチマン号>が現れ、ジャックは生まれて初めてデイヴィ・ジョーンズと対面することになった。

踊る時間

「エスケレティカ島で危険なものといえば、まず、石目のサム。これはOK。サムの住む、落とし穴の仕掛けがある寺院。OK。ジャングルと暑さ、気味の悪い虫や動物たち。OK。そしてトーレンツ船長。怒ると、嵐の力を呼び起こすことができて、この前におれたちがここに来たとき、島に置き去りにしたヤツだ。OK。これで全部揃ってよかった」
―ジャック・スパロウ[出典]

デイヴィ・ジョーンズは時間を止めることができるフィッツウィリアムの時計を追っていた。ジャックとダルトンは近くの島へ逃げ延びた。数日感彷徨ったふたりは怒り狂った原住民に捕らえられチャンティコの生贄に選ばれた。またもや脱出したふたりはタイムキーパーを使ってアステカの寺院に逃れた。ここでふたりはこの場所が、未だに石目のサムが王として統治するエスケレティカ島であると悟った。ふたりは捕まって石目のサムのもとへ連行されるが再びタイムキーパーを使って寺院から逃げ出した。

このときには島は完全に崩壊していた。先史時代の動物がうろつきまわり、石目のサムは存命でコルテスの剣を振り回し、さらに悪いことにキャプテン・トーレンツがジャックへの復讐を求めて歩き回っていた。島の火山から流れる溶岩から逃げたジャックとフィッツウィリアムは、チャンティコからすべてをもとに戻すまで12時間を与えられ、できなければ彼女はふたりを殺すと脅した。プテロサウルスに掴まって火山を離れ、ティア・ダルマ的な魔術の助けが必要ということで一致したふたりは、ひっくり返して中に空気を貯めた小舟で水中を歩いて<バーナクル号>に戻った。<バーナクル号>に戻るやいなやふたりはデイヴィ・ジョーンズによって<フライング・ダッチマン号>の営倉に閉じ込められた。ふたりはそこに現れたティア・ダルマの助けを借りて脱出し、時計は現在存在していない者の手に渡し、12時間経った時にその人物は時計を放していなければならないという、時間をもとに戻す方法のヒントを得た。島に戻ると残り1時間しかないと判明するが、石目のサムとトーレンツはコルテスの剣の所有権を巡って争っていた。ジャックはサムに時計を持たせれば良いと思いついてふたりの注意を引くが、サムとトーレンツ両方が自分を狙っていることを思い出した。状況は激化しコルテスの剣が時折3人の手を回りながらの三つ巴の決闘が繰り広げられた。ジャックは時計が12時を打ち始める頃に慎重にこれを投げてサムの腕に巻きつけた。ジャックが倒れてサムが止めを刺そうとしたちょうどその時、時計が12時を打ちティア・ダルマが手を伸ばしてサムの手から時計を外した。すぐさま時間はもとに戻り、サムは骸骨に、寺院は瓦礫の山に、ジャングルは植物の世界に変化した。ティア・ダルマがデイヴィ・ジョーンズと会ったあと、チャンティコがティア・ダルマの前に現れてお辞儀したのでジャックとフィッツウィリアムは驚いた。ジャックは遠くに見える海賊船に目をやると慌てふためき、急いでフィッツウィリアムと<バーナクル号>に戻った。ふたりは海賊船がイギリス海軍の船と東インド貿易会社の船に追われているところを目撃した。するとフィッツウィリアムはジャックの背中に剣を向け、ジャックの父親キャプテンエドワード・ティーグを逮捕して絞首刑にするため海軍に協力していたのだと明かした。

父の罪

エドワード・ティーグ: 「おまえは帰ってきたいかい?」
ジャック・スパロウ: 「いいや」
エドワード・ティーグ: 「じゃあ、わかった。次の港でおまえを降ろそう。トルトゥーガ島でな」
ジャック・スパロウ: 「えーと、どこかほかに降ろしてくれるところ、ないかな?トルトゥーガは、そもそもこのすべてのごたごたが始まった場所なんで」
―エドワード・ティーグとジャック・スパロウ[出典]

フィッツウィリアム・P・ダルトン3世は本当にイギリス海軍のスパイであり、ローレンス・ノリントン提督と海軍にジャックとその父親、キャプテン・ティーグ(掟の番人)を引き渡した。ジャックとティーグはティーグの船<ミスティー・レイディー号>から連行されノリントンの船の営倉に放り込まれた。船にはラムをこよなく愛するティーグの友人ジョシャミー・ギブスが乗っていた。彼はジャックとティーグ、ティーグの乗組員を自由にした。ジャックは<バーナクル号>に乗って海軍の旗艦から離れようとするがそこにフィッツウィリアムが現れ激しい戦いの火ぶたが切って落とされた。勝利したジャックはもう少しでフィッツィーを殺すところであったがティーグに制止された。するとイギリス海軍は異変に気づいて<ミスティー・レイディー号>への攻撃準備を開始した。一方、フィッツウィリアムはなぜかティーグの指示に従い、ジャックと3人で再び提督の船に乗り込んだ。その後、この貴族は再び寝返って樽の裏に隠れていたジャックとティーグを指し示した。ふたりの乗組員とジャックの戦いが始まり、再度フィッツィーの攻撃が始まった。ティーグと提督が戦い、提督が倒れると息子のジェームズ・ノリントンは怯えて海に落ちてしまった。ティーグはジェームズを救ったが父親のローレンスは海賊に助けられたことについて彼を叱責した。ティーグは自分がつけている、人を意のままに操れる指輪のおかげでフィッツィーを操ることができたのだとジャックに明かした。ティーグは指輪をジャックに渡すと彼をエルモサ島に連れて行った。ジャックは人がひとりかふたりしか乗れないくらいの小舟を手に入れひとりで新たな宝探しの旅に出発したのであった。

ポセイドンの峰

ビル・ターナー: 「ジャック・スパロウ・・・・・・」
ジャック・スパロウ: 「わかった、わかった。あんた、おれの名前を知ってるんだな。何が望みだ?表彰されたいのか?カリブで血まみれになっている人間の半分は、おれが誰だか知ってるさ」
ビル・ターナーとジャック・スパロウ[出典]
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小舟を漕ぐジャック

新しいボートを手に入れたジャックは名高いポセイドンの峰とそこに眠る宝を目指して漕ぎ出した。彼は無人島にたどり着き、負傷して記憶を失った船乗りと出くわした。ジャックが断続的に悪夢を見たあとその男は自分の名前がビルであると思い出しふたりはポセイドンの峰の場所を特定するために内陸を探検した。まもなくふたりは原住民に捕まったが、ビルはなぜか彼らの言葉を理解でき自由を賭けた決闘の話を伝えた。ジャックは勝負を捨てるとビルとふたりで逃げ出し、非常に馴染み深いネコ、コンスタンス・マグリオールと出会った。彼女は海から泳いできたために原住民から崇められていたのであった。

原住民から逃れたジャックは木材を縛ってイカダを作ることに決め、材料を探している最中に海の生物の彫刻で覆われた戦闘馬車を発見した。ジャック、ビル、コンスタンスが戦闘馬車に乗るとそれは海の上を走りやがて水中に潜っていった。一行は馬車を捨てて海の真ん中にある突き出た小さな岩にたどり着いた。怒りに駆られたジャックはコンスタンスを海に放り込んだが、それがきっかけで一行は水中にある洞窟に入ることができた。コンスタンスが先頭を歩いて進んでいき、ジャックがこれが単なる円になっていると思い始めた頃、昔馴染みの顔に出くわした。それはかつての<バーナクル号>の乗組員たち(フィッツウィリアム以外)とアラベラの母親、それに彼女の乗組員たちだった。

ジャックは、特にアラベラに会えて喜んだが彼女は記憶を取り戻しつつあるビルに駆け寄ってキスした。ビルはジャックが旅立ったあとキャプテン・スミスの船に救出されたのだという。その後まもなく、ジャックが前に遭遇したものたちよりも階級の高い人魚の一団が、ポセイドンの所有物(トライデントと戦闘馬車)を使って人魚を支配しようとするデイヴィ・ジョーンズからそれらのアイテムを守ってほしいと依頼に現れた。その代わりに彼女たちはこの洞窟から脱出する方法を教えると話した。すると、望ましくない人物、キャプテン・トーレンツがポセイドンのトライデントを手に戦闘馬車に乗って姿を見せた。

新たなる水平線

戦闘馬車とポセイドンのトライデントを取り戻すため、ジャックは命をかけトーレンツと渡り合い勝利した。セイレーンは再び戦闘馬車とトライデントを手にして感謝を示し、<バーナクル号>の元キャプテン、ジャックと<フルール・ド・ラ・モール号>のキャプテン、ローラ・スミス、スミスの乗組員たちに脱出するルートを教えた。水面に戻ったジャックはかつての乗組員たちに最後の別れを告げて出発し、こうして10代の冒険は終わりを迎えたのであった。

若き海賊

スズメのジャック

10代の冒険ののち、ジャック・スパロウはティア・ダルマとの取引で魔法のコンパスを手に入れる。ジャックがコンパスと引き換えにティア・ダルマに渡したものは不明である。しかしコンパスはやがて、のちにジャックが所有することになる<ウィキッド・ウェンチ号>のキャプテンの手に渡っていた。悪名高いスペイン海軍のキャプテン・アルマンド・サラザールが父親と祖父の復讐としてカリブの海賊を全滅させようと誓ったのもこの時期である。スペイン海軍は強力な戦艦<サイレント・メアリー号>を操って何十隻もの海賊船を海底へと沈めていた。

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コンパスを持つジャック・スパロウ

全滅の危機に貧したカリブ海の最後の海賊たちはサラザールを止めるべく立ち上がったが、謎に包まれた魔の三角海域沖で勃発した激しい戦いにおいてスペイン軍は無慈悲にもほとんどの船を沈めた。<ウィキッド・ウェンチ号>は最後に残った船で瀕死のキャプテンがジャックにコンパスを渡しその魔力を説明した。コンパスが三角海域を指し示すとジャックの頭にはすぐにサラザールを欺く策略が浮かんだ。

見張り台に登ったジャックは硝煙越しに海賊ハンターに呼びかけ、今すぐ降伏すれば命は助けると冗談めかして叫んだ。笑いながら揚げ綱を伝って甲板に降りたジャックは挑戦的にも黒い海賊旗を掲げ、自らをスパロウと呼ぶ権利を得た。彼は舵を取って船を三角海域に進ませる。彼の予想通り、<サイレント・メアリー号>サラザール自らの舵で未知の海域に向かう海賊船の後を追い始めた。<ウェンチ号>が三角海域の洞窟の入口に接近するとジャックは左舷側にある岩にロープを投げるよう海賊たちに命じた。ロープの輪が岩を捉え締まると船は徐々に左に旋回し始めた。ジャック・スパロウが同じ方向に舵を切ると洞窟に入る直前で船は方向転換する。

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サラザールと目を合わせるジャック

<サイレント・メアリー号>はそのまま直進を続けていた。ジャックは<サイレント・メアリー号>が魔の三角海域の暗闇に消える前、最後に一度だけサラザールを見た。<サイレント・メアリー号>はすぐに近くの岩礁に衝突しやがて大爆発を起こして乗組員全員が死んで沈没した。戦闘が終わると生き残った<ウェンチ号>の乗組員である海賊たちは全員ジャックを称え、帽子などの物を彼に贈った。

難破船入江への帰還

ジャックはやがて難破船入江に帰った。彼は海賊長たち全員に知られた存在となっていたが、ティーグはまだジャックを自分の息子として正式に認める準備が出来ていなかった。それにも関わらずジャックは<トゥルバドール号>に乗って何度かティーグと船旅をした。1720年代後半、ジャックはフランスの海賊クリストフ=ジュリアン・ド・レイピアと友人になった。

やがて謎の海賊船が貿易船と海賊船両方を攻撃するようになると難破船町海賊の館で会合が開かれた。ジャックは招待されていなかったがエスメラルダに興味を持っていたため数人の海賊長が集まる会議に出席し、彼女と彼女の祖父でカリブ海の海賊長ドンラファエリと親しくなった。ジャックはまた、はぐれ海賊に船<コブラ号>を破壊された海賊のキャプテン、ヘクター・バルボッサとも知り合った。

掟破り

数ヵ月後、ジャックはバルボッサの船を破壊した船を発見した。それはカスピ海の海賊長ボリス・"ボルヤ"・パラチニクがキャプテンを務めるスループ型帆船<コルダーニャ号>であった。ジャックの情報のおかげでバルボッサも船を特定することができた。問題を解決するため、キャプテン・ティーグは海の統治者デイヴィ・ジョーンズを呼び出しボルヤがはぐれ海賊のリーダーかどうかを確かめた。窮地に立たされたボルヤは他のはぐれ海賊のキャプテンの名前を明かし、その中にはクリストフも含まれていた。はぐれ海賊たちはすぐに難波船町の地下牢に閉じ込められたが、クリストフの無実を信じたジャックは彼を脱獄させた。この行動により海賊の掟を破ってしまったジャックは、自身も評議会から無法者とみなされてしまった。難破船島から逃げる途中、クリストフのはぐれ海賊がジャックを誘拐した。

はぐれ海賊からの逃走

ラ・ヴィペール号>で強制労働を強いられたジャックは数週間、不本意ながらもクリストフのために働いた。クリストフは自身の艦隊を構築する計画さえ立て、ジャックに指揮下の船のキャプテンをするか尋ねた。オランダのフリュート船攻撃に参加したジャックは戦いの後、謎の島ケルマを治めるファラオタハルカと会った。瀕死の老ファラオはジャックに魔法のお守りを渡した。クリストフはジャックからお守りを奪いケルマを探すことに決めた。ジャックに用がなくなったクリストフは彼を大型ボートに乗せると海の真ん中に置き去りにした。<ラ・ヴィペール号>の若き海賊ロバート・グリーンは海に飛び込むとジャックのボートに乗り込んだ。陸にたどり着いたふたりは東インド貿易会社に入ることとなった。それから5年間、ジャックは七つの海で会社に忠実に働きやがて一等航海士の地位についたのであった。

東インド貿易会社

一等航海士

25歳となったジャックは、ナサニエル・ベインブリッジがキャプテンを務める東インド貿易会社の<フェア・ウインド号>で一等航海士となっていた。ジャックがかつて愛し、今やカリブ海海賊長となっていたエスメラルダが<フェア・ウインド号>を襲撃してベインブリッジが死亡すると、ジャックは船の指揮を執って船体とほとんどの貨物をエスメラルダの乗組員から守ることに成功した。東インド貿易会社西アフリカ部門責任者カトラー・ベケットはこれに感心し、会社の奴隷船<マーリン号>のキャプテンとしてジャックを取り立てた。しかしジャックは奴隷貿易を拒否し、ベケットは会社の貿易船<ウィキッド・ウェンチ号>のキャプテンに彼を任命した。

キャプテン・スパロウ

ジャック・スパロウと<ウィキッド・ウェンチ号>は無敵の組み合わせであり、ジャックは会社のために航海を続けた。ある日、ベケットは失われた島ケルマと宝物を蓄えた迷宮、輝くゼルズラの町を探索する役目にジャックを選んだ。ジャックはベケットの家で働く奴隷アイシャ(彼女の正体はケルマ王室のアメニルディス王女であった)を連れて旅に出た。

アイシャが弟でケルマの王子シャバコが解放されるまでケルマの場所は教えないと主張したため、ジャックとアイシャはバハマ諸島まで航行し彼を自由にした。彼らがアフリカに戻ると<ウェンチ号>はボリス・パラチニクのはぐれ海賊から攻撃された。アイシャの魔法で海賊船は破壊されたが<ウィキッド・ウェンチ号>は大きな被害を被ってしまった。ジャックと乗組員たちはエスメラルダに救出され彼女の乗組員が船の修理を手伝った。数日後、コンパスを使ったジャックはゼルズラの迷宮の門を開けるために必要としていたクリストフ=ジュリアン・ド・レイピアを発見した。

<ウェンチ号>と<ラ・ヴィペール号>はケルマまで海を渡り、ジャック、アメニルディス、クリストフが迷宮に入った。一行は宝を発見し、ジャックはクリストフを騙してゼルズラの心臓の代わりに石を持たせた。有名な宝を手に入れたと勘違いしたクリストフはそのまま姿を消した。アメニルディスに惹かれていたジャックは、ベケットが伝説の島の住人を奴隷にするであろうことを知っていたため、彼にこの場所を教えないことにした。

数日後、ジャックはカラバルに戻ると裏切りに対して腹を立てたベケットは、カリブのニューアヴァロンにいるベケット直属の上司でパトロン、ペンワロー子爵のもとへ奴隷の一団を運ぶよう命令した。ジャック・スパロウは大勢の奴隷を乗せた<ウィキッド・ウェンチ号>で出発するが人間を「積荷」として扱うことに我慢できず全員を解放することにした。魔法で隠されたケルマに戻ったジャックはファラオシャバコに頼んで奴隷を匿ってもらった。不服従に激怒したカトラー・ベケットは東インド貿易会社の船にジャックを追跡させ、捕まったジャックは牢獄に入れられてしまったのであった。

ならず者

2ヶ月ほど考えた末、彼はジャックを西アフリカ海岸の、1マイルほど先に<ウィキッド・ウェンチ号>が見える場所まで連行させた。ベケットと腹心の部下イアン・マーサーは右腕の手首に海賊を示す「P」の焼印を押し、ジャックを永遠に海賊の身分に貶めた。それからベケットは部下の船に、停泊していた<ウィキッド・ウェンチ号>に燃えやすい死骸を載せて火を放つよう命令した。愛する<ウェンチ号>が炎上するのを見たジャック・スパロウは捕獲者たちの手を振り切って海に飛び込み船を助けるため泳いでいった。しかし船は破壊され、船室に囚われたジャックは船とともに沈んでいった。ジャックは生きてもおらず死んでいもいない不思議な世界にたどり着く。死者の国に続く道であると知ったジャックは魔法の呪文を唱え海の支配者デイヴィ・ジョーンズを呼び出した。

ジャックはジョーンズと取引を交わした。ジャックは<ウィキッド・ウェンチ号>で13年間キャプテンを務めたあと、ジョーンズの<フライング・ダッチマン号>で100年間労働することを条件にした。ところが、船に対して深い愛着を感じていたジャックに約束を守るつもりなどありはしなかった。聖書の寓話「高価な真珠」に惹かれたジャックは船を<ブラックパール号>と名づけて海賊としての冒険に出発した。

海賊

<ブラックパール号>

「あなたはキャプテン・ジャック・スパロウでしょ!東インド会社の職員7人の目の前から忽然と姿を消してナッソーの港では銃を一度も使わずに略奪を成功させた、あの有名な海賊でしょ?」
エリザベス・スワン[出典]
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ジャック・スパロウの手配書

彼の初期の海賊暮らしは伝承や噂の的となり中には誇張されたものやスパロウ自身によって評判を広めるために改変されたものもあった。その中にはナッソーの港で一発も撃たずに略奪を成功させた話やスペイン海軍の軍人およびイングランド国教会の聖職者になりすました話も含まれていた。スパロウは評議会に対して地位を築くため、彼らに悪事を働く有名な海賊ジョリー・ロジャーと友人になった。ジャックはポート・ロイヤルマートッグムルロイに話したように、エリザベス・スワンに出会う数年前にペレゴストス族の族長に選ばれたことがあった。彼はこの人食い族の言語を習得しクラーケンから逃れるためにこの村を再び訪れた時にも使用した。ジャックはまた、スペインの修道女になろうとしていたアンジェリカと出会い、彼女を誘惑して堕落させ海賊の世界へと引きずり込んだ。ふたりはいくつかの冒険を共にしたが結局関係はうまくいかなかった。

キャプテン・ティーグは掟の番人になるために海賊長を辞任すると後釜にジャックを指名した。しかしジャックはマダガスカルの海賊長になる代わりに自身の拠点にカリブ海を選んだ。彼は8レアル銀貨を髪に結びつけるとトレードマークのバンダナの上に垂らした。こうした立場により、ジャックは時折父親と会うことができた。このころジャックが他人にキャプテン・ジャック・スパロウであると認識させるため腕にスズメ(スパロウ)のタトゥーを入れたことも知られている。

ところがジョリー・ロジャーもカリブの海賊長の座を望んだためジャックは彼のポーカーで勝負することになった。ジョリーは勝つため、ブードゥー教の呪術医で悪党のアモ・ドルシと共謀しカードを誤魔化した。ジョリーは次々と勝ち続けていった。ジャックはすぐに金がなくなり最後の勝負として銀貨を賭けた。ここでジャックが勝ち、裏切られたと感じたジョリーは共謀者を撃った。ジャックはテーブルをひっくり返してカードや黄金をばらまくと混乱の中に姿を消した。アモ・ドルシは死ぬ間際にアンデッドとして生き続けるようジョリー・ロジャーに呪いをかけ、彼を骸骨の化物に変えた。ジョリー・ロジャーはスパロウと評議会への復讐を誓いアンデッド軍団のリーダーに就任した。

ブラックパール号>を指揮下においたジャックはトルトゥーガで乗組員を募集し一等航海士ヘクター・バルボッサを指名した。このあと乗組員たちは数多くの冒険を共にしたが次なる事件を止めることはできなかった。

シャドウ・ロードの脅迫

「生きていたければシャドウ・ゴールドの小瓶、七つすべてを見つけなくてはならないよ」
ティア・ダルマ[出典]
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ピストルを手にシャドウ・ゴールドを探索するジャック・スパロウ

悪の錬金術師シャドウ・ロードが計り知れないパワーを授ける液体シャドウ・ゴールドを精製して評議会の9人の海賊長を皆殺しにすると脅迫すると、ティア・ダルマは7つのシャドウ・ゴールドのピースを回収してシャドウ・ロードが操る超自然のシャドウ・アーミーを止めるべくジャックを派遣した。世界を旅したジャックはアジアやヨーロッパを巡り東インド貿易会社のような巨大組織やフォース・エステートのような盗賊集団と戦った。海賊長の協力を得たジャックはすべてのシャドウ・ゴールドを回収しシャドウ・ロードを永遠に葬り去ることに成功した。

<パール号>の反乱

「海へ出て3日目に一等航海士がすべてを分け合おうと言い出した、宝の在り処を含めてな。ジャックは場所を教えた。その夜、船で反乱。ジャックは無人島に一人置き去りにされた。まず奴の正気を奪ったのは暑さだ」
ジョシャミー・ギブス[出典]
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ジャック・スパロウ

シャドウ・ゴールドの冒険のあとジャックと<ブラックパール号>の乗組員がコルテスの隠したアステカの金貨を探す旅に出たことにより、ジャックの人生に再びコルテスの宝が登場することとなった。ところが、金貨を発見する前に反乱が起きた。バルボッサが率いた乗組員たちはフリントロック・ピストルと弾丸を一発だけ残してジャックを孤島に置き去りにしたのであった。バルボッサはこれがジャック・スパロウの最期の姿だろうと信じていた。

しかし、幸運にもこのころラム業者がこの島を隠し場所として利用しており、それから3日間彼らと大騒ぎしたのち交渉で島をあとにした。この偶然によってカリブ海地域におけるジャックの評判は瞬く間に広まり、彼は異様な誇張を加えて自ら語ることもあった。彼が2匹のウミガメを背中の毛で結んでイカダにして島を脱出したという噂も出来上がった。ジャックは弾丸1発が入ったピストルを持ち続け反乱を起こした一等航海士、バルボッサに報復するため、これを使うことはなかった。

ジャック・スパロウの利他的な性格が反乱の要因になったとも言われている。事実、バルボッサはのちに、流血を好まない姿勢こそジャックが<ブラックパール号>を失った理由だと告げている。どんな理由にせよ反乱に反対した乗組員もいた。

<パール号>の乗組員は誰ひとりとして死ななかった。ジャックを置き去りにしたバルボッサと乗組員たちはアステカの金貨を発見し、宝は酒と食べ物、女のために浪費されていった。一同は呪われ月の光に当たると生きてもおらず死んでもいない真の姿が露見するようになり普通の人間として生きることができなくなったのであった。ウィリアム・"ブーツストラップ・ビル"・ターナーはジャックを置き去りにすることに反対していた。彼らが呪いを受けるに値し呪いを解かれるべきではないと考えたブーツストラップ・ビルは呪いの金貨を息子に送ったあとでバルボッサの怒りを買った。"ブーツストラップ"は大砲に括りつけられ深淵へと沈められた。この出来事のあとでバルボッサは呪いを解くには882枚すべての金貨が必要だと知ったのであった。

島からの脱出

バルボッサの手によって追放されたジャックは乗組員の中で唯一呪いを受けなかった。ラム業者と取引したジャックはポート・ロイヤルの街にたどり着く。到着したジャックは全くの一文無しであった。キャプテンとなる船を見つける決意をすると土地の宿屋の主人から、衛兵が街で地方税の金を見張っているという情報を得た。その金を盗んだジャックは小さなスループ型帆船を購入した。[6]

ジャックは全く新しい乗組員を雇ってジャマイカ付近の貿易船略奪に時間を費やした。彼はスパニッシュ・メインでもそれほど評判は悪くなかったが、ポート・ロイヤル内外では有名な存在となり、この土地の宿屋の主人の死んだ祖父のものであった伝説の宝でさえも発見した(宿屋の主人はジャックに見つけ、保管するよう頼んでいた)。[6]

<パール号>奪還

窃盗と詐欺

反乱が発生してから10年後、キャプテン・ジャック・スパロウは七つの海に名を轟かせる海賊となったがそれでも<ブラックパール号>を諦めてはいなかった。不明な状況ではあるがジャックはアナマリアと過ごしてから彼女のもとを去り彼女のボート<ジョリー・モン号>を盗んだ(あるいはこの海賊によれば「許可なく借りてあとで返すつもりだった」)。新しいボートを手に入れたジャックは自由に航海ができるようになりやがて難波船町にたどり着いた。[7]

あるときジャック・スパロウは何も知らないスカーレットジゼルを、花嫁を売りたがっていた競売人に引き渡した。競売はふたりの女がお互い自分だけがジャック・スパロウと結婚式を挙げるのだと思い込んでいた夜に開始された。ふたりがジャックに騙されたと気づいたときには競売が始まっておりジャックは姿を消していた。彼の詐欺により図らずも競売人および参加者、特にマンガルドが激怒した。ジャック・スパロウが難波船町から出港する前、スカーレットは結婚をすっぽかした腹いせに<ジョリー・モン号>から4本の釘を抜いていた。このためボートは複数の箇所から浸水し、ジャックは新しい船を求めてもっとも近い港へ向かわなければならなくなった。[7]

ポート・ロイヤル到着

「わかった、白状しよう。ここの船をどれか頂戴してトルトゥーガで海賊を集めこの身が朽ちるまで盗んで奪って暴れまくる」
マートッグムルロイに対してジャック・スパロウ[出典]
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ポート・ロイヤルに到着するジャック・スパロウ

<ジョリー・モン号>がポート・ロイヤルに向かって進んでいく中、ジャックは索具の上に立ち、するどい眼差しで港を見つめていた。ボートが浸水していることに気づいた彼は水をかき出すために飛び降りた。ジャックはそこで「海賊への警告」と書かれた看板とともにだらけの岬の絞首台から吊るされている、未だにバッカニアのぼろ布に身を包んだ3体の海賊の死体を見つけた。一瞬の間を置いて帽子を脱いだジャックはそれを胸の前に掲げ、死んだ海賊の横を通り過ぎる前にやや大げさな敬意を示した。桟橋に近づくにつれ船はさらに沈んでいき、ジャックが降り立った時には帆の上部しか水面に出ていなかった。ジャックは港務部長に3シリング支払って台帳に名前を載せないよう頼んだ。港務部長は賄賂を受け入れたが、この海賊が船を物色するために堂々と歩き回る前に彼の財布を盗んでいったことには気がつかなかった。

インターセプター号>を「頂戴」しようと威張って歩いていたジャック・スパロウは、<インターセプター号>を警備しこの桟橋に民間人を誰も入れないよう命令を受けていたふたりのイギリス海軍兵士、マートッグムルロイに止められた。ふたりとジャックは要領を得ない会話を繰り広げたがやがてフォート・チャールズから若い女性が水中に転落した。海賊でありながらその女性を見殺しにできなかったジャックは海に飛び込んで救助した。彼女を港に引き上げたジャックはコルセットを切って外し呼吸ができるようにした。それからジャックは彼女が首から下げていた珍しい金貨、バルボッサたちが探しているアステカの金貨に気がついた。しかし状況を理解する前にジェームズ・ノリントン提督がスパロウを逮捕しに登場した。

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ウィル・ターナーと剣を交えるスパロウ

ウェザビー・スワン総督の娘エリザベス・スワンを救ったにも関わらず、ジェームズ・ノリントンはジャックの腕を掴むとそこに刻まれた東インド貿易会社のマークを見つけた。総督はジャックの縛り首を命じた。ところがジャックはエリザベスを人質に取ると財産の返還を求めてから大胆不敵な脱出を試みた。ノリントンの部下から逃れたジャックは鍛冶屋の中に避難しここで手錠を切った。しかしすぐに鍛冶見習いのウィリアム・ターナーが帰宅し、ジャックはその顔にどことなく見覚えがあったが、剣闘が開始された。技術と海賊的な策略を駆使したスパロウが勝利したがターナーは引き下がることを拒んだ。ジャックはターナーに銃を向けたが保管していた一発を彼に向けて使うつもりはなく、押し問答をしている間に鍛冶職人ジョン・ブラウンに殴られて気絶した。

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アステカの呪いが真実であると知るジャック・スパロウ

目覚めたジャックはフォート・チャールズに監禁されていたが、やがて霧に包まれた海賊船の銃撃が始まり、ジャックはすぐさまそれが<ブラックパール号>であると気がついた。戦闘中、ジャックは脱出するためプリズン・ドッグを呼び込もうとしていたが、海賊のコーラーが監房に現れ、ここでバルボッサと乗組員にかけられた呪いが本物であることを知った。戦闘が終わってもジャックは牢屋の中に取り残されていたが翌朝、別の訪問者が現れた。それはウィル・ターナーで、<ブラックパール号>の拠点へ行ってエリザベスを助けるためにジャックの助けを得ようとしていた。ジャックは同意しすぐに船を奪う行動に出た。

トルトゥーガへの脱出

「提督、船出の準備を済ませてくれてありがとう!俺たちでやってたら大変だった!」
―<インターセプター号>を盗んでジェームズ・ノリントン提督をからかうジャック・スパロウ[出典]
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<ドーントレス号>のスパロウとターナー

脱出したジャック・スパロウとウィル・ターナーはノリントン提督の高速船<インターセプター号>を頂戴するためにまず旗艦<ドーントレス号>を頂戴した。スパロウとターナーが知恵と狡猾さで<ドーントレス号>を奪うとすぐさまノリントンの部下が乗り込んできた。しかし海賊は誰にも気づかれずに船を乗り換え無人の<インターセプター号>を手に入れた。ふたりは舵を壊していおいた<ドーントレス号>をその場に残してポート・ロイヤルをあとにした。ふたりの海賊は自分たちだけでは船を操れないため乗組員を集めようとトルトゥーガを目指す。

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乗組員と顔を合わせるジャック

トルトゥーガに到着したジャックは怒り心頭の売春婦スカーレットジゼルとの喜ばしくない再会を果たしたあと旧友ジョシャミー・ギブスを見つけた。スパロウは<ブラックパール号>をイスラ・デ・ムエルタまで追っていく話をしてウィルをバルボッサからの<ブラックパール号>奪還に利用する計画を話した。ギブスは計画に賛成し乗組員をかき集めた。アナマリアと思いがけない再会を果たしたジャックは新しい乗組員と<インターセプター号>に乗り込み謎めいたコンパスを使ってイスラ・デ・ムエルタへと旅立った。

この旅の途中のあるとき、<インターセプター号>はマクグルーがキャプテンを務めるイギリスの貿易船<アール・キング号>に遭遇した。ジャックとウィルはイギリス海軍兵士に変装して<キング号>に乗り込んだがキャプテン・マクグルーはふたりが海賊であると見破った。<インターセプター号>の乗組員は<キング号>に侵入すると乗組員たちを捕まえて略奪を行った。[8]

イスラ・デ・ムエルタ

ジョシャミー・ギブス: 「バルボッサは愚か者を容赦しないし取引にも応じないって噂だぜ」
ジャック・スパロウ: 「じゃあ良かった。俺は愚か者じゃない」
ジョシャミー・ギブスとジャック・スパロウ[出典]
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イスラ・デ・ムエルタでバルボッサと再会したジャック・スパロウ

<インターセプター号>のスピードのおかげで一行は<ブラックパール号>に続いてイスラ・デ・ムエルタに到着しジャックとウィルが上陸した。そこで、ジャックはバルボッサが呪いを解くための儀式を始めるところを観察していたが、ジャックのやり方に我慢できなくなったウィルが行動を起こそうとした。ジャックは自分で計画を実行できるようウィルにその場にとどまるよう伝えたが、ウィルはジャックを気絶させるとひとりでエリザベスを連れ出した。ターナーは彼女を連れて<インターセプター号>に戻りジャックは待っても戻らなかったと告げた。海賊の掟を守ると誓っていたギブスは乗組員に出航を命じた。

一方、目を覚ましたジャックはバルボッサの乗組員に取り囲まれてしまった。パーレイを求めたジャックはバルボッサと引き合わされ、エリザベスの血に効果が無かったことから、誰の血を使えば呪いをとけるか教えると持ちかけた。ジャックは<インターセプター号>を追跡する海賊たちと船に乗り10年ぶりに初めて自分の愛する船に戻った。

<パール号>との戦い

「俺の船に穴を開けるな!」
―<インターセプター号>の乗組員に対してジャック・スパロウ[出典]
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バルボッサと営倉に送られる前のジャック

ブラックパール号>のキャプテンの船室で、ジャックとバルボッサはジャックがいつどうやってバルボッサに必要な血を持つ人物の情報を伝えるか協議していた。甲板長が<インターセプター号>に接近していることをバルボッサに伝えるとジャックはうろたえた。ジャックは<インターセプター号>の乗組員と交渉すると申し出たがバルボッサは彼を営倉に監禁させた。バルボッサ曰くこうした態度がそもそも<パール号>を失った原因であるという。

ジャックは監房の中から、繰り広げられる戦闘を見ていたが砲弾が檻を破壊して自由の身となるとトリッキーな動きで<インターセプター号>の乗組員を助けた。バルボッサのサルがメダリオンを持って駆けているを見たジャックはサルを追ううちに<パール号に>に戻ってバルボッサの足元に這いつくばっていた。このときはバルボッサも寛容ではなくジャックに処刑板を歩かせた。ジャックはエリザベスとともに、10年前にも置き去りにされたラムランナーズ島に逃げ延びるよりほかなかった。幸運にも、弾は相変わらず一発のみだったがバルボッサはジャックに彼のピストルを持たせた。

置き去り

「"置き去りにされて辛かったでしょうねジャック――さぞかし辛かったでしょ"、前のほうがマシだ!...あの女ますます図に乗るな」
―ラムをすべて燃やしたエリザベス・スワンについてジャック・スパロウ[出典]
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<ドーントレス号>を見つけたジャック

ラム業者はすでに廃業しておりジャックに脱出計画はなかった。前回の脱出の真相について聞いたエリザベスは彼の伝説について疑問を口にした。ジャックはラムを渡してはぐらかしたが、エリザベスはジャックが考えていたよりも狡猾だった。ジャックが酒を飲んで「海賊暮らし」を歌ってから眠ると彼女は貯蔵庫のラムをすべて燃やしてしまった。煙で彼女を捜索中のイギリス海軍を呼び寄せようと考えたのであった。ジャックは計画を非難し、一発しか弾のない銃で彼女を撃とうとさえした。しかしまもなく<ドーントレス号>が救助に現れジャックとエリザベスは命拾いした。このことからジャックはエリザベスと一緒に暮らすのは不可能だとコメントした。

バルボッサとの取引

バルボッサ: 「その代わり殺すのをやめろと言うんだな?この若造を」
スパロウ: 「いや全然。若造は遠慮なく殺せ。でも後でだ。まだ呪いは解くな。ここぞという瞬間を待て。例えば...ノリントンの兵隊を殺してからだ。ひとり残らず全員」
―ヘクター・バルボッサとジャック・スパロウ[出典]
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儀式を妨害するジャック・スパロウ

船に乗ったジャックとエリザベスはノリントン提督を説得して<ブラックパール号>を追いウィル救出に向かわせようとするが、ジャックには自身の思惑があった。ノリントンを押し切ったジャックはひとりで島に上陸し、ウィルを生贄にした2度目の儀式が始まるところで再びバルボッサの前に姿を現した。儀式を中断させたジャックはバルボッサと呪われた乗組員を説得しノリントンを倒してから呪いを解くように仕向けた。交渉のさなか、ジャックは石の箱から呪われた金貨を一枚密かに盗んだ。バルボッサは一部を残して全員をイギリス海軍との戦いに向かわせ、自身はジャック、ウィルとともに洞窟に残った。ここに来て初めてジャックは本当の目的を明らかにした。

不死身のキャプテン

エリザベス・スワン: 「ジャックどっちについてる?」
ウィル・ターナー: 「今現在?」
エリザベス・スワンウィル・ターナー[出典]
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呪いを受けたことを明かすジャック・スパロウ

バルボッサの部下から剣を奪ったジャックはそれをウィルに投げ渡し彼はバルボッサの部下と戦い始めた。ジャックも自分の剣を抜きかつての一等航海士と死闘を繰り広げ、バルボッサが優位に立っているかのように見えた。ふたりは洞窟を駆け回って刃を打ち付けあったが、不死身のバルボッサはジャックに勝ち目はないと宣言した。スパロウは戦いを続けやがてバルボッサの腹に建を突き刺したが、彼はただため息をついてジャックにも剣を刺した。ジャックがよろめいて月明かりに照らされると骸骨へと変貌しバルボッサの勝利は揺らいだ。くすねたメダリオンを掲げたジャックは天敵に勝ち誇った笑みを見せ新たな戦いが始まった。

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バルボッサにトドメを刺したジャック

どちらのキャプテンも不死身となり戦いは無意味で永遠に続くかと思われた。最後の審判の日までこの戦いを延々と続けるのかと問われたジャックはバルボッサに降参を勧めた。このとき、エリザベスがウィルを探しに洞窟に来ておりふたりで協力しながら呪われた海賊たちと戦っていた。戦いながら、ウィルが石の箱の近くに立っていると気づいたジャックはすばやく剣で手を切るとメダリオンに血をつけてウィルに投げ渡した。そしてウィルも自分の金貨で同じことをした。ジャックがついに一発の銃弾をバルボッサの胸に撃ち込むとウィルは2枚の金貨を箱に戻した。バルボッサは敗北に気づくと後ろによろめき転倒して息を引き取った。

呪いが解けて復讐が完了したジャックは洞窟の中に蓄えられていた中で特に価値のある宝物を物色し始めた。しかし外に出た彼はエリザベスが残って戦うよう説得したにも関わらず、乗組員たちがすでに<ブラックパール号>で出航していたことに気づいた。ジャックにはイギリス海軍についてポート・ロイヤルに戻るよりほかなかった。

自由

「さあ...水平線まで連れてけ」
―<ブラックパール号>に戻ったジャック・スパロウ[出典]
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フォート・チャールズから脱出するジャック・スパロウ

ポート・ロイヤルに到着したジャックはそれまでの犯罪行為により絞首台での縛り首が宣告された。彼はフォート・チャールズの中庭で待ち受ける不吉な運命を顔をしかめて待ち受けていた。その場にはウィル・ターナーもおり、仲間を助けるため大胆な救出作戦を実行した。ふたりの海賊は協力しながらノリントンの部下をなぎ倒していったが結局イギリス海軍兵士たち、ノリントン、ウェザビー・スワン総督に包囲されてしまった。囲まれたふたりにエリザベスも加わるとようやくスワン総督は武器を降ろすように命令した。

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<ブラックパール号>の舵を取るキャプテン・スパロウ

見覚えのあるオウムを見たジャック・スパロウはチャンスを押さえ、別れの挨拶を述べると逃走した。兵士たちに大げさな言葉を述べていたジャックは誤って砦の端から転落し海に落ちてしまった。しぶきを立てて着水したジャックは水面に上がると水を吐きながら水平線を見つめた。笑みを浮かべた彼の目の先には懐かしい船、<ブラックパール号>があった。船の黒い帆はもうボロボロではなく黒い側面は太陽の光を受けて輝いていた。ニヤリと笑ったジャックは船に向かって泳ぎ始めた。こうした危険な一連の出来事の結果、エリザベスのウィルに対する愛は確固たるものとなり、ノリントン提督はジャックに数日先に出発する猶予を与えた。

ジャックは乗組員に引き上げられて<パール号>に乗船した。アナマリアから受け取って帽子とコートを再び身につけた彼は自分の船をついに取り戻したのであった。<ブラックパール号>の新たな乗組員に命令を下したジャックはコンパスを眺めながら公海に眠る新たなる冒険へと出発したのであった。

新たなる冒険

聖ピランの剣

再び<ブラックパール号>のキャプテンとなったジャックは海賊行為に明け暮れた。<ブラックパール号>は魔力を宿しているとされる聖ピランの剣を運んでいる商船を襲撃した。ところがコットンが誤ってこの船を沈没させてしまう。助けが必要となったジャックはウィル・ターナーエリザベス・スワンを呼び出してトルトゥーガの酒場「フェイスフル・ブライド」で顔を合わせた。この会談は再びアンデッドとなったジャックのかつての乗組員たちに妨害され、ウィルとエリザベスは捕まったがジャックは逃げおおせた。[9]

呪われた海賊たちはウィルとエリザベスを自分たちの船に乗せ隠れ家へと連れて行った。彼らはまた、沈没した船から宝を回収し聖ピランの剣も手に入れた。呪われた海賊たちは<ブラックパール号>を沈没させようと待ち受けていたが、ジャックはひとりで砦に忍び込んでウィルとエリザベスを解放した。ジャックは聖ピランの剣で海賊と戦ったがエリザベスがこの剣を取ると刃は炎に包まれた。彼女だけがこの剣の本当の力を開放できる純粋な心を持った唯一の人物なのであった。呪われた海賊たちはすぐに敗北し彼らの船は<ブラックパール号>からの砲撃で大破した。戦いの後、ウィルとエリザベスはジャックを追って剣をどこかの博物館に寄付させようとしていた。しかしジャックは宝石でいっぱいになった剣の箱を持ち続けた。[9]

失われた宝

ジャックはバルボッサによる反乱の前に埋めておいた宝を探しに行ったが正確な場所を見つけることができなかった。宝を見つけるため、背中に地図のタトゥーを入れていたかつての乗組員、スカーヴィー・ジョーに会う必要があった。ジョーがポート・ロイヤルの牢獄にいると知ったジャックはひとりで町を「侵略」した。すぐに取り押さえられたジャックは町の地下牢に放り込まれる。海軍士官はノリントン提督に、ジャックはやはり聞いたこともないような最低の海賊だと話した。しかし密かにウィル・ターナーとエリザベス・スワンの協力を得たジャックはすぐに脱出した。ジャックは殺そうと向かってきたジョーを捕まえ<ブラックパール号>は宝が埋まった島へと航行した。2日後、夜が明けて太陽が顔を出すと呪われた海賊の体が人間に戻りジャックは地図を読むことができた。[10]

アステカ像

アステカ魔法の像の出自について知ったジャックは、<ブラックパール号>で像が隠されていると思われるメキシコに向かった。情報は正しく、ジャックはある寺院に隠されていた。しかし、今や甲板長が指揮を執るかつての乗組員がそこに現れる。エリザベスが人質に取られたためウィルが像を取りに行かなければならなくなった。[11]

甲板長がウィルから像を取り上げた瞬間にジャックが彼を攻撃し、像を奪って深淵へと突き落とした。ウィルとエリザベスはピンテルラゲッティと渡り合い、3人は寺院からの脱出を開始する。怒り狂った海賊たちに追われた3人は<ブラックパール号>が停泊する浜辺にたどり着き、<パール号>の砲撃でアンデッドの乗組員の船は大破した。しかしこの像を持っている限り彼らがどこまでも追ってくるとわかっていたジャックは、これを溶かしてできる限り多くの港で散財することに決めたのであった。[11]

「総督」

やがてジャックは再びトルトゥーガの土を踏んだが、民間人に変装したノリントンとその部下たちに追われる羽目になっていた。ジャックはある路地で隅まで追い詰められ逃げ場を失ったが、幸運にもアナマリアが現れてノリントンの部下の注意を引いたことで逃亡に成功する。トルトゥーガの総督馬車を発見したジャックは総督の帽子とマントを身に付けうまく変装した。ノリントンとその部下たちに遭遇した「総督」はスパイ容疑で逮捕すると脅しつけた。不運にも本物の総督が突然姿を見せ、ジャックはまた逃げ出すこととなった。総督の指示を利用したジャックは再び逃げおおせ、港でアナマリアとボートに乗ってノリントンの前から姿を消したのであった。[12]

革命のリーダー

やがてまもなく、ジャックとウィル・ターナーはルシー島に上陸した。ここでは残虐な総督が移住者を所有物のように扱い、無実の人々を投獄して宝物を没収していた。ジャックとウィルは革命を起こして総督を追放するよう島の人々を説得した。ジャックとウィル率いる革命軍が総督の砦に押し入り、ジャックは苦もなく総督を捉えて宝物庫の鍵を奪った。しかし宝物庫に入ったウィルはジャックの目的が宝をう奪うことであり、正しい持ち主に返却するためではないこを知る。ウィルは宝を奪わないようジャックを説得し、英雄と讃えられたジャックは島の人々から宝の大半を贈られた。[13]

死者の宝箱

黒丸

ジャック・スパロウ: 「あいついつごろ送り込んでくる気かな、その怖い怪物
ビル・ターナー: 「さっきも言ったろう、ジャック。時間切れだ。今にも怪物はやってくる。手のしみを目指して...黒丸を」
―ジャック・スパロウとビル・ターナー[出典]
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乗組員に進路を伝えるジャック・スパロウ

ポート・ロイヤルからの大脱出から数年後、ジャックは自由の代償を払わなければならないと知った。ジャックは13年前にデイヴィ・ジョーンズに返すと誓った借りをまだ返していなかったのである。借りの返済を先延ばしにする交渉材料を確保するため、ジャックは未だに鼓動を打ち続けているというデイヴィ・ジョーンズの心臓を収めているとされる死者の宝箱の捜索を開始する。初めに、彼はわざとカナリア諸島で私掠船に捕獲され、問題を解決するために必要な情報を手に入れるためトルコの刑務所に服役した。

やがてジャックはトルコの刑務所で鍵の絵を見つけ、先にを入手しなければいけないという事実に気づき非常に有利なスタートを切った。彼は絵を手に入れたがすぐに問題が発生し、海に捨てられる棺の中に隠れて脱出した。地中海の真ん中に到達するとジャックは棺を間に合せのボートとして利用し<ブラックパール号>に戻って新たな進路を伝えた。ジャックが正確な目的を言わなかったために困惑しながらも、<パール号>の乗組員は鍵とそれで開くであろう物に向かって航海を始めた。

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ジャック・スパロウに黒丸を付けるビル・ターナー

その夜、船倉に行ったジャックはデイヴィ・ジョーンズの部下として<フライング・ダッチマン号>で働いていた"ブーツストラップ"・ビルの訪問を受けた。ターナーは時間切れだと知らせデイヴィ・ジョーンズが返済を待っていると話した。手に黒丸を付けられたジャックは恐怖に駆られ鍵の捜索をますます急ぐようになっていった。借りの返済に伴う苦痛を恐れた彼は帽子を海に落としても気にすることなく航海を続けさせた。恐れのあまり乗組員たちに何が迫っているのかを話すこともできなかった。

ペレゴストス族の島

「ペレゴストスの奴らはジャックが人の姿をした神だと思っている。でもって、肉体という牢獄からあいつを自由にしてやる気でいる...丸焼きにして食べる気だ」
ジョシャミー・ギブス[出典]
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ペレゴストス族の族長に収まったジャック

海の上にいる限り危険がつきまとうと気づいたジャックは、もっとも近く馴染みのある陸地イスラ・デ・ペレゴストスに<ブラックパール号>を停泊させた。ここでも乗組員たちは人食い族に捕獲されるという危険に見舞われた。部族の族長に選ばれたジャックはやがてペレゴストス族から神と崇められるようになり運が回ってきたことを知った。しかしそれも束の間、神を「肉体の牢獄」から解き放つため食べられることになっていたのである。それでもジャックは逃走の機会をうかがいつつ神のふりを続けていた。一方、乗組員の一部は既に犠牲となっており残った者はかつての犠牲者の骨で作られた籠に閉じ込められていた。

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ジャック・スパロウの脱出

カトラー・ベケット卿の指示でジャックのコンパスを探しにウィル・ターナーが現れたことで状況は好転する。ウィルの登場で人食い族は混乱しジャックに逃げる隙を与えた。ジャック、ウィル、生き残った乗組員たち、島に流れ着いていたピンテルラゲッティらで<ブラックパール号>に乗り込み出航した。それでもジャックは水深の浅いところを進むように命令した。ウィルが、ベケット卿によりエリザベス・スワンが投獄されていると話すとジャックは鍵の捜索を手伝えば救えると答えた。ペレゴストスの近くで当初の目的を果たすため、船はキューバの島、パンタノ川に向かっていった。

ティア・ダルマ

ティア・ダルマ: 「あたしから手に入れたコンパス。あれで場所はわかるだろう?」
ジャック・スパロウ: 「多分な。何で?」
ティア・ダルマ: 「ああ、あんた、自分が何を望んでるかわかんないんだ...それかわかってるけど望んでると認めるのが嫌なんだね?」
ティア・ダルマとジャック・スパロウ[出典]
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ティア・ダルマとの会合

乗組員たちは小舟に分乗して川を遡り、ジャックが心臓を収めた宝箱についての情報を得られるのではないかと期待していたティア・ダルマ小屋にたどり着いた。ジャック自身の言葉によれば、彼とティア・ダルマの関係は古くかつては離れがたい間柄であったという。

ところが、小屋に入ったジャックはダルマがウィル・ターナーの方に興味を示したことにわずかに動揺した。それでも彼はバルボッサの不死身のサルと交換に鍵の所在地と心臓についての詳しい情報を手に入れることができた。ティア・ダルマは、デイヴィ・ジョーンズは陸に上がれないが10年に一度だけ可能であると話し、ジャックに陸を持ち歩くよう土の入ったビンを渡した。

ジョーンズとの交渉

ジャック・スパロウ: 「俺って魂何人分に値する?」
デイヴィ・ジョーンズ: 「魂100人分だ。3日以内に」
―ジャック・スパロウとデイヴィ・ジョーンズの取引[出典]
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ジャックとデイヴィ・ジョーンズの交渉

知恵という武器を手にいれ、乗組員たちはジョーンズの船<フライング・ダッチマン号>の捜索に出かける。ウィルはジョーンズに「ジャック・スパロウのツケの精算に来た」と告げるよう教えられそのままジョーンズの乗組員のもとに送り込まれた。そしてジョーンズ自身が<ブラックパール号>に姿を現しジャックの前に立ちはだかった。ジョーンズが借りの返済を求めるとジャックはバルボッサの反乱の件を持ち出して2年しか<パール号>のキャプテンをしていないと、期限の延期を求めた。ジョーンズは彼が13年間"キャプテン"・ジャック・スパロウと名乗ってきた事実を指摘し<パール号>に乗っていなくてもキャプテンには違いなかったと答える。交渉の末、ジョーンズはジャックが3日以内に100人分の魂を用意すれば見逃すと約束した。わずかなチャンスであったがジャックは合意し手のひらから黒丸が取り除かれた。ジョーンズがどのような状態の魂かを指定しなかったことから、ジャックは即座に船をトルトゥーガに向かわせた。

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酒場"12本の短剣"でジャック・スパロウに銃を向けるジェームズ・ノリントン

トルトゥーガに到着したジャックとギブスは酒場"12本の短剣"で<パール号>の乗組員を募集した。落ちぶれた元提督ジェームズ・ノリントンが酒場でケンカを始める前に集まったの船乗りはたったの4人しかいなかった。ジャックとギブスはうまく騒ぎから抜け出し<ブラックパール号>の出航に取り掛かる。

このとき、ジャックはウィルを助けるためにベケット卿の手を逃れたエリザベス・スワンと会う。ジャックは彼女の本当の望みがウィルと共にいることであると知り、これをうまく利用することを思いついた。死者の宝箱を見つければウィルを助けられると彼女を説き伏せた。ウィルを救うことが本当の望みであるということから、エリザベスがコンパスを持つと死者の宝箱の方角を指し示し、ジャックはついに目的地を知ったのであった。

十字架島への旅

ジャック・スパロウ: 「ギブス君!」
ジョシャミー・ギブス: 「はい」
ジャック・スパロウ: 「針路が決まった」
ジョシャミー・ギブス: 「やっとか」
―ジャック・スパロウとジョシャミー・ギブス[出典]
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針路を知るジャック・スパロウ

<ブラックパール号>はすぐさま死者の宝箱が隠されている十字架島へと針路を取った。<パール号>上でエリザベスから私掠免許について聞いたジャックとギブスは初めてウィルがカトラー・ベケット卿に命令されていたのだと知った。ここで3人は、ベケットがコンパスを欲していたのは死者の宝箱を手に入れるためであったと悟った。ジャックは私掠免許を奪ってエリザベスを苛立たせ、返して欲しければなんとか「口説いて」みろと挑発した。エリザベスは試みたが取り返すことはできなかった。

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<ブラックパール号>におけるエリザベス・スワンとスパロウ

旅の途中、未だに結婚していないことに失望していたエリザベスにジャックはもう一度近づく。船のキャプテンとして、ジャックは酒と結婚を彼女に提案した。うんざりしたエリザベスに申し出を断られたジャックは、いずれ自分のもとに来るだろうと彼女の答えに疑問を呈した。ジャックは彼女が、ジャックのように自由に生きたいという切望と好奇心で満たされていると述べた。すると彼女は、ジャックがいつの日か自身の善良さを証明しそれに伴う名声という報酬を望むようになると予言した。ジャックは実際にこの言葉に惹きつけられたが、彼の手に再び黒丸が現れたことで発展し始めたかのように見えた関係も終わった。そのときギブスが十字架島を指し示し、旅も終わりを迎えた。

鍵を巡る戦い

エリザベス・スワン: 「本物だ」
ジェームズ・ノリントン: 「本当の事を言っていたのか?」
ジャック・スパロウ: 「本当のことはよく言う。みんないつも驚くがな」
ウィル・ターナー: 「それも当然だ!」
死者の宝箱を発見した海賊たち[出典]
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死者の宝箱の鍵をめぐって戦う3人

十字架島に到着したジャックはエリザベスにコンパスを持たせてチェストの捜索を開始した。ジャックはノリントンに埋めてあると思われる場所を掘らせ、砂の中からから死者の宝箱を取り出した。しかしジャックが箱を開ける前に<フライング・ダッチマン号>での労働から逃げ出したウィル・ターナーが登場する。ウィルはジャックに鍵を渡す事を拒み、心臓を突き刺して船で働く父親を自由にしようと考えていた。ジョーンズのクラーケンを抑えるため、当然のごとくジャックは心臓を欲しがり剣を引き抜いた。自身の利益のために心臓を欲したノリントンも戦いに加わり三つ巴の決闘が繰り広げられた。

決闘中、ジャックは必死に鍵を奪おうと試みた。三つ巴の決闘は舞台を石造りの教会に変えても続き、ここでジャックが鍵を奪って剣を取り落とした。ノリントンがジャックに剣を突きつけ、人生を台無しにされた復讐を果たすと告げる。するとジャックは言葉巧みにウィルに罪をなすりつけ鍵を持って墓場に逃げ延びた。残ったふたりが古い巨大な水車に乗って決闘を続けると水車が外れて動き出し、ジャックも巻き込んでジャングルを暴走し始めた。

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死者の宝箱を開けてデイヴィ・ジョーンズの心臓を手に入れたジャック

結局、ジャックはなんとか鍵を手に入れ、海賊ハドラスを倒して死者の宝箱を開けた。中にはティア・ダルマの言葉通りデイヴィ・ジョーンズの心臓が入っており、彼はこれを浜辺にある大型ボートに置いてあった土の入ったビンに隠した。デイヴィ・ジョーンズの乗組員たちの襲撃を受けたジャックは戦いに夢中でノリントンが心臓を隠したビンを調べていることに気づかなかった。

ジャックの乗組員たちは海賊に応戦し、ノリントンひとりを置いて大型ボートで脱出した。ノリントンは自ら囮役を買って出て死者の宝箱を持ってジャングルの方へと駆け出していった。<ブラックパール号>に戻ったジャックはデイヴィ・ジョーンズの心臓を手に入れたと思い込んでいた。

対決

ジャック・スパロウ: 「おい、タコ野郎!探し物か?え、軟体動物!(階段から落下)...大丈夫。俺といっちょ取引しねえか、ヌルヌル親父?見ろよこれ。(歌いながら)土入りビンだ、土入りビンだ、中身はなんでしょう?」
デイヴィ・ジョーンズ: 「うんざりだ!」
ジャック・スパロウ: 「...面舵いっぱい」
―ジャック・スパロウとデイヴィ・ジョーンズ[出典]
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土の入ったビンを持ってデイヴィ・ジョーンズと話すジャック

ジャックが予期していた通りに<フライング・ダッチマン号>が<パール号>の前に姿を見せると、彼は土の入ったビンを振りかざしてそのキャプテンを挑発した。ジョーンズは<パール号>を追跡して砲撃させたがやがて2隻の距離は開いていった。するとデイヴィ・ジョーンズは今一度クラーケンを召喚して<ブラックパール号>への攻撃を仕掛ける。クラーケンが船を揺らしたことでジャックが落としたビンが割れ、中には砂しか入っていないことが明らかになった。ノリントンがベケット卿のもとへ運んでいることも知らずに必死に失われた心臓を探し始めたジャックは、ジョーンズに対する切り札がなくなったことを認めざるを得なくなった。普段通りに立ち直ったジャックは尻尾を巻いて1艘だけ残された小舟に乗り込み、比較的安全な十字架島に向けて漕ぎ出した。

ところがそれまでの行動とは裏腹に、ジャックは実際に善良であり乗組員たちを見捨てることができずに愛する<ブラックパール号>へと戻るべく針路を変更した。

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罠を爆破してクラーケンを攻撃するジャック

彼はウィルが火薬の罠をセットした直後に船に戻ってそれを爆破させ、クラーケンの攻撃を遅らせた。ジャックは船を犠牲にして大型ボートに乗り込むよう乗組員たちに命じた。ギブスはこの決断に驚いたがキャプテンには<ブラックパール号>もただの船でしかないことがわかっていた。

乗組員たちが大型ボートに乗り込む中、エリザベスはジャックが戻ってきたことに感謝を示しキスをした。ジャックがマストにもたれかかるとエリザベスは突然手錠で彼を固定した。彼女はクラーケンが追っているのはジャックのみであることに気づいており乗組員たちの安全を確保する唯一の手段を講じたのであった。彼女のトリックに騙されたジャックは微笑んで「海賊め」と呟いた。運命を受け入れるしかなくなったジャックはエリザベスが船から降りるのを見守った。

沈没

ウィル・ターナー: 「あの船は消えた、船長と共に」
ジョシャミー・ギブス: 「ああ、あいつが消えて世界はちょいと寂しくなった。最後まで振り回されたが、律儀な男だからこそ船に残ったんだ。ジャック・スパロウに」
ラゲッティ: 「あんな船長他にいないよ」
ピンテル: 「金に目のない紳士だった」
エリザベス・スワン: 「善い人だった」
ウィル・ターナージョシャミー・ギブスラゲッティピンテルエリザベス・スワン[出典]

ひとり取り残されたジャックは即座に、半狂乱になって手錠を外そうとした。割れたランタンの油で手を引き抜いたジャックだったがすでに手遅れだった。彼が自由になった直後に背後にクラーケンの巨大な口が現れたのである。クラーケンが吠えるとネバネバした液体とイスラ・デ・ペレゴストスに着く前になくしていた帽子が吐き出された。

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クラーケンに立ち向かうキャプテン・ジャック・スパロウ

再び帽子を被ったキャプテン・ジャック・スパロウは「よう怪物」と呟いた。そして<ブラックパール号>が沈む中、剣を抜いてクラーケンの口の中に飲み込まれていった。

船はキャプテンとともに沈み、デイヴィ・ジョーンズは借りの返済を認めた。キャプテンを失ったジャックの乗組員たちは落ち込んでティア・ダルマの小屋に戻った。乗組員たちは今は亡きキャプテンに乾杯を捧げたがティアはまだ諦めていなかった。彼女は世界の果ての深淵からジャックを連れ戻す方法があると話したが、それにはデイヴィ・ジョーンズの墓場に行かなければならないという。乗組員たちは同意し、その場所に詳しい新たなキャプテン、死から蘇ったヘクター・バルボッサの指揮のもと旅に出たのであった。

戦争への帰還

墓場の狂気

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ジャックとそれぞれ性格の一部分を受け継いだ幻覚の分身たち

ジャックはクラーケンによりデイヴィ・ジョーンズの墓場へと連れて行かれ、彼にとって最悪の罰を受けていた。愛する船<パール号>は終わりのない砂漠に打ち上げられ、ジャックの様々な性格を象徴する大勢の分身が乗組員という幻覚に苦しみ、唯一無二の「ジャック・スパロウ」ではなくなっていたのであった。「乗組員たち」はジャックの指示に従ったが、失敗により無風状態で船を全く動かすことができなくなってしまった。

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墓場に取り残されたジャック・スパロウと<ブラックパール号>

ジャックが立ち往生している島に近づいたティア・ダルマは<ブラックパール号>を運び出すために島の石に魔法をかけた。するとそれぞれの石に亀裂が入りひとつひとつの中からカニが姿を現した。石のカニの大群が力を合わせて<ブラックパール号>を動かし水辺まで運んでいった。そのときジャックは船の外にいたが、水面に進みだす前に無事<パール号>に追いついた。

ジャック・スパロウの生還

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墓場で乗組員を選ぶジャック・スパロウ

このとき、バルボッサ率いるかつての乗組員たちがタイ・ハンと<ハイ・ポン号>の乗組員たちの助けを借りて、表向きはジャックを救出するという目的で墓場に来ていた。スパロウは当初彼らを単なる幻覚だと疑っていたが、エリザベスを見て現実だと気がついた。墓場から抜け出す唯一の手段である<ブラックパール号>が自分の手の内にあると知っていたジャックは、それでも平然としてかつての宿敵バルボッサにさえ陽気にあいさつした。しかしサオ・フェンにより乗組員に授けられた脱出に役立つであろう地図をバルボッサが持っていると判明すると、墓場ではコンパスが作動しないことからジャックも彼を無視できなくなった。

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<パール号>甲板で口論するスパロウとバルボッサ

その後まもなく、ジャックもバルボッサも自分こそが<ブラックパール号>の正当なキャプテンであると主張したためふたりの間にまたもや対立が芽生えた。乗組員たちは<パール号>に乗り込んで終わりなきデイヴィ・ジョーンズの墓場から出発し、その途中でエリザベスの父ウェザビー・スワンとすれ違った。

上は下

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現実世界に戻るため上が下になった<ブラックパール号>

乗組員たちは日暮れまでに脱出できなければ永遠に囚われたままになると知りながら、終わりのないデイヴィ・ジョーンズの墓場の海を彷徨っていた。しかしジャックは「上は下」という言葉の意味を解読することに成功した。初めは困惑していたが、肩の上に乗った小さな天使と悪魔(ジャックと同じ外見)がジャックの未来について議論しているのを聞いた彼は意味を理解し乗組員たちを利用して船を左右に揺らした。ジャックが謎を解いたと悟ったバルボッサは船倉の物資を縄から解いて船を揺らす手助けをした。船は世界を行き来し海の底から水面に上昇するために完全に転覆したのであった。船が完全に逆さまになり夕日が沈むと<ブラックパール号>は朝日が昇る現実世界に戻った。

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互いに銃を向け合う海賊たち

船が墓場から戻るとバルボッサは即座にピストルを引き抜いてジャックに突き付け、エリザベス、ウィル、ギブスがバルボッサに銃を向けた。ジャックがウィルに銃を向けるとエリザベスが2丁目の銃をジャックに突き付け、ジャックもエリザベスに同じことをした。バルボッサは海賊としてジャックを難破船入江に連れて行くつもりだったがジャックは彼らを運命に任せる方が良いと考えていた。これにはエリザベスとウィルも反対したが墓場に戻るつもりもないジャックはバルボッサに向けて引き金を引いた。しかし水の中を通り抜けてきたことで乗組員たちの銃の火薬が全て湿っており撃てないことが判明する。ジャックとバルボッサはやむを得ず協力し一番近い新鮮な水のある島を目指した。

一同が立ち寄ったには、ベケットの命令によりデイヴィ・ジョーンズが殺したクラーケンの死骸が放置されていた。ジャックは死んだ怪物の目を見つめ死への恐怖をバルボッサに打ち明ける。バルボッサは死こそが唯一絶対のものであると答えた。そして東インド貿易会社が海賊を殺したあと最後の海賊になろうと考えていたが、ベケットを止めるべく評議会のメンバーに会うことに同意した。

ベケットとの取引

しかしジャックの旅は<エンプレス号>の到着とサオ・フェンの裏切りによって妨害されてしまう。サオ・フェンは乗組員たちの前に立ちはだかると過去に受けた「強烈な侮辱」の仕返しにジャックの鼻にパンチを見舞った。"キャプテン"・ターナーがフェンと取引し、<ブラックパール号>を引き継いで<フライング・ダッチマン号>で奴隷状態の父親を解放することになるとジャックは船を去らなければならなくなった。救出が策略でしかなかったことに気づいたジャックは本当に自分を助けに来たものはいるのかと尋ねた。するとマーティ、ピンテル、ラゲッティ、ジャック・ザ・モンキーが手を挙げた。

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大砲を使って<エンデヴァー号>から脱出するジャック

ジャックはカトラー・ベケット卿の旗艦<エンデヴァー号>へと連行されたが、こうした不利な状況においても彼の交渉力は弱まることがなかった。彼はベケット卿を難破船入江に連れて行くことと評議会の捕獲を保障し、見返りとして会社とデイヴィ・ジョーンズ両方からの自由を求めた。ベケットは「中間の人間は殺す」と脅したがジャックはベケットのために評議会を外に連れ出し勝利を確実にすると約束した。ベケットはこれが実際に可能であれば合意すると話した。

バルボッサとフェンが共通の敵を攻撃することに合意して<ブラックパール号>の砲撃が始まったことでジャックの交渉は急速な終わりを迎えた。ジャックは急いでベケットの合意の握手を交わすと大砲とロープを使って宙を飛び旗艦から脱出した。バルボッサが<パール号>を指揮する見返りとしてエリザベスがフェンの手に渡ったことがわかるとジャックはウィルを営巣に監禁させ、船を難破船入江に向かわせた。

難破船入江への旅

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<パール号>でウィルと話すジャック

この時点においてジャックは、営巣から脱出してベケットが後を追えるように足跡を海に流していたウィルを信用できなくなっていた。ウィルとエリザベスがいかに離れ始めているかにも気がついたジャックは自身とウィル両方が満足できる巧みな計画を考え出した。それはジャックがデイヴィ・ジョーンズの心臓を突き刺してウィルの父親を解放し、ウィルはエリザベスと共に暮らすというものであった。ウィルにコンパスを渡したジャックは彼を海に落としてデイヴィ・ジョーンズにあいさつするよう伝えた。そしてそのまま入江で開かれる評議会を目指した。

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難破船入江に到着したジャックとギブス

難破船島に到着したジャックはかつて一緒に旅をしたラリーという変人の例を挙げ、海賊には名前を付ける際にオリジナリティがないと批判した。彼はまた、ティア・ダルマが<パール号>の営巣に連行されるところも見ていた。難破船入江に到着したバルボッサたち乗組員はいったい何隻の船が集結しているのかと驚いていたがジャックはその全員から金を借りていることに気づいた。バルボッサと<パール号>の乗組員たちは海賊の館で行われる会合に出席した。

評議会

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戦うべきだというエリザベスに同意するジャック

第4回評議会の会合においてジャックは、またもやバルボッサとの意見の相違に気がついたが、東インド貿易会社と戦うために団結するよう海賊長に呼びかけた。これがベケットと取引のためなのか本心からなのかは不明である。彼はサバイバルに関する幅広い知識を活かして話し、篭城すれば士気は下がり半分は死ぬだろうと告げた。ジャックはまた、バルボッサが言うようにカリプソを解き放つこともできるがリスクが大きすぎると指摘した。そこで死亡したサオ・フェンを引き継いで南シナ海の海賊長に就任したエリザベス・スワンに同意したのであった。それは東インド貿易会社との戦争であった。

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再会したジャックとエドワード・ティーグ

海賊長たちも同意したが、バルボッサは戦争を始められるのは海賊王のみと掟に明記されていると発言した。そして「ピラータ・コーデックス」を確認するためにティーグを呼び出したのであった。海賊王を決める投票が始まると海賊長たちはそれぞれ自分に投票したが、ジャックだけは自分と同じ考えを持つエリザベスに投票した。エリザベスが海賊長に決定して会合が終了したあと、ジャックは父親ティーグにあいさつをした。ティーグは不死身を求めるジャックに対してただ永遠に生きるのではなく自分自身として永遠に生きることが重要なのだと助言した。ジャックが母親について尋ねるとティーグはただ萎んだ干し首を彼の目の前に差し出した。ジャックはぎこちなく元気そうだと答えた。ティーグはその後干し首をジャックに渡しジャックは首をベルトから提げた。

<ダッチマン号>乗船

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パーレイによる交渉

会合は終了し、海賊長たちは東インド貿易会社の艦隊と戦うために<ブラックパール号>を筆頭に出発した。これから戦うカトラー・ベケットの艦隊を見た海賊たちは怒りに満ちた目でジャックを見つめ、ジャックは仕方なくパーレイを呼びかけるほかなかった。パーレイにおける合意によりジャックとウィルが交換された。ウィルはそれより前にベケットに拾われており、ジャックは再び借りの返済を求めるデイヴィ・ジョーンズに狙われていた。墓場から脱出したことにより以前の返済は無効となり改めて<フライング・ダッチマン号>での労働100年間が要求された。思い描いた通りに計画が進んでいたことから<ダッチマン号>に送られることに異論はなかったがジョーンズとは距離を置いて立っていた。

ジョーンズとの決着

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<フライング・ダッチマン号>に現れたジャックの幻影

<フライング・ダッチマン号>の営巣に閉じ込められたジャックは再び幻覚に悩まされた。ジャックは弱々しく追い払おうとしたが、幻影の分身たちはジャックなしでは墓場に戻れないと言い張った。分身の中には<フライング・ダッチマン号>と同化した姿のジャックもおり、ジョーンズを倒せばそうした選択肢もなくなると言うジャックもいた。それでもジャックは頑なに、脱出して死者の宝箱を探すと心に決めた。ウィルの考えを真似たジャックは、数年前にフォート・チャールズでウィルがしたのと同じ方法で鉄格子を破って脱出した。マートッグムルロイの目と鼻の先から死者の宝箱を回収したジャックはついでに自分の持ち物も取り返した。逃げる途中でデイヴィ・ジョーンズ発見されたスパロウは宙を飛んで<フライング・ダッチマン号>の索具に着地した。カリプソによって引き起こされた大渦の両端で<ブラックパール号>と<フライング・ダッチマン号>が激しい戦いを繰り広げる中、索具の上ではそれぞれの船のキャプテンが獰猛な決闘を開始した。

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チェストを巡ってジョーンズと戦うジャック

最初は、死者の宝箱の鍵を持っていた触手を切り落としジョーンズを武装解除したジャックが優位に立っているかに思われた。しかしジョーンズがジャックの剣を折るとチェストを奪い返すと彼はロープを掴んで逃げなければならなくなった。ロープに揺られながらジョーンズの手からチェストを撃ち落とすことに成功する。ふたりは決闘を続けながらも甲板に落ちたチェストに向かって猛烈な競争を開始した。最終的にジャックがチェストの鍵を開け折れた剣を取り出した心臓に突きつけた。

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デイヴィ・ジョーンズの心臓を持つジャック・スパロウ

ジョーンズがウィル・ターナーにお決まりの質問「死ぬのは怖いか?」と尋ねると、ジャックはジョーンズ自身は恐れているかと声をかけた。ところがジョーンズがウィルを突き刺して瀕死の状態に追いやるとジャックの中に葛藤が生まれる。ジャックは友人を救う唯一の方法はウィルが心臓を刺して不死身になることだとわかっていたがそれはジャックの望みを叶えるチャンスを犠牲にしなければならなかった。"ブーツストラップ"・ビル・ターナーが錯乱状態から目覚めてジョーンズを攻撃すると、ジャックは不死身という夢の実現とウィルの救出で迷い始めた。

やがてジャックの利他的な本能が勝利を告げ不死身を諦めることになった。ジャックは瀕死のウィルに折れた剣を持たせると彼の手で心臓を突き刺しジョーンズを殺害した。<ダッチマン号>の乗組員に囲まれたジャックは船がまもなく大渦に飲み込まれると知って心配するエリザベスをウィルの体から引き離した。ブーツストラップ・ビルがウィルの心臓を抉りだそうとする中、即席のパラシュートを作ったジャックは悲しみに暮れるエリザベスを連れて<ブラックパール号>や他の海賊たちのもとに帰還した。

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沈没する<エンデヴァー号>

<ブラックパール号>に到着すると、船がダメージを受けていたことや<エンデヴァー号>の攻撃が始まることから乗組員たちは逃げ腰になっていた。しかし不死身への夢が途絶えたジャックはベケットとの最終対決を決意する。ウィル・ターナーが指揮を執る<フライング・ダッチマン号>が水面に浮上するとジャックはチャンスがあると理解しすぐにベケットへの攻撃を命じた。海賊の旗艦と超自然の幽霊船が<エンデヴァー号>の両脇を挟み舷側砲の一斉射撃が開始された。船は完全に破壊されベケット卿が炎に包まれて死亡すると東インド貿易会社の艦隊は引き上げていった。

大悪党

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船が消えたことに気づくジャック・スパロウ

海賊に対する戦争は集結し、ジャックは魂を運ぶ仕事に出発する前のウィルと過ごすために船を去るエリザベスに別れを告げた。それから<ブラックパール号>でトルトゥーガに到着したジャックはスカーレットジゼルを口説き落として船まで連れて行こうとした。しかし桟橋に戻るとジャックとギブスを置き去りにして<パール号>は姿を消していた。そこに残されていたのはディンギー(小型ボート)のみであった。正直な気持ちを告白してスカーレットとジゼルを侮辱したジャックはふたりから平手打ちを食らい、代わりにギブスに平手打ちを見舞った。

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生命の泉に向けて漕ぎ出すジャック

ギブスがスカーレットとジゼルと共にトルトゥーガに残るとジャックはディンギーで海に出た。バルボッサの裏切りを予期していたジャックはあらかじめサオ・フェンの地図の中心部分を切り取って持っていたのであった。彼は海賊旗を掲げると「海賊暮らし」を歌い始めた。地図を見ていたジャックは伝説の生命の泉がフロリダにあると見つけた。コンパスを取り出したジャックはラムのビンを片手に生命の泉に向けて漕ぎ出したのであった。

生命の泉の探索

数年間の捜索

地図とコンパスを持っていたが、ジャック・スパロウは数年かけても生命の泉を見つけることができなかった。ジャックは伝説の泉の魅力に惹かれたというよりむしろヘクター・バルボッサに奪われた愛する船<ブラックパール号>を追跡しようとしていた。バルボッサも泉を探していると知ったジャックはひとりで先に見つけようと考えた。捜索の末、ジャックは泉が位置するを発見し泉の入口がある洞窟までたどり着いた。しかし隠された泉に入ることはできず引き返すよりほかなかった。生命の泉を見つけることは叶わなかったがジャックは生命の泉の場所を知っている海賊だと噂されるようになり実際に中に入ったと誤解する者も現れた。ジャックはまた、生命の泉への道を記憶していた。

ある時ジャックの歯が一本抜け、それは頭のバンダナからぶら下げた装飾品に加えられた。右頬には"X"印の傷跡が刻まれた。新しいピストルも財産に加わった。幸運にもジャック・スパロウは大西洋を訪れ、ジョシャミー・ギブスロンドンで逮捕されたという情報を耳にした。ジャックは忠実な一等航海士を救うためロンドンに向かう。

ロンドン

まもなくジョシャミー・ギブスを救うためジャックはロンドンに降り立った。しかし海賊行為に対する容疑でギブスの裁判が行われる際彼はジャック・スパロウ本人であると誤解されていた。ジャックは彼を救うためオールド・ベイリーの裁判所に侵入した。彼は護送馬車の御者に賄賂を渡し裁判が終わったら港に向かうように手配しておいた。

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ギブスの裁判におけるジャック

ジャックはスミス裁判長を縛って猿轡を噛ませると服とかつらを借用しギブスの裁判の裁判長になりすました。スミス裁判長となったジャックはジャック・スパロウではなかったという罪でギブスに有罪判決を下す。傍聴の群衆は驚いたが、ジャックは絞首刑ではなく終身刑を言い渡し、監視の緩いロンドン塔に護送するよう判決を下した。

裁判が終わり変装を脱いだジャックは護送馬車の御者に合図してギブスと一緒に馬車に乗り込んだ。移動中、ギブスはジャック・スパロウがパブ"船長の娘"で乗組員を募っているという噂を話し何も知らなかったジャックを憤慨させた。しかしその偽物を見つければイングランドから脱出するための船も手に入れられると考えた。ギブスが生命の泉について尋ねると、ジャックは一時的に休止していると話し必ず泉の水を飲むと誓った。

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セント・ジェームズ宮殿を引きずられるジャック

馬車は突然停止した。ジャックとギブスが外に出るとそこはセント・ジェームズ宮殿で、近衛兵たちに完全に包囲されていた。近衛兵もまた御者に賄賂を払って宮殿にジャックとギブスを運ばせたのであった。ギブスは監獄に送られジャックは宮殿内部へと連行された。近衛兵に両脇を抱えられたジャックはイングランド国王ジョージ2世に謁見するためセント・ジェームズ宮殿の大広間まで引きずられた。宴会場で豪華な椅子に繋がれたジャックはそこで王の登場を待たされる。王を待つあいだ彼は皿に置かれたシュークリームを取ろうとした。そのとき丁度扉が開いて驚いたジャックは取り落としたシュークリームを蹴り上げ、それは天井から下がるシャンデリアに貼り付いた。扉の向こうから登場したのは近衛兵を引き継れた国王ジョージ2世であった。国王の後ろにはヘンリー・ペラム首相とジョン・カートレット卿が続いた。

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国王とジャック・スパロウの会見

カートレット卿が「ジャック・スパロウか」と尋ねるとジャックはどこかにキャプテンと付けるべきだと答えた。ジャックが本物のジャック・スパロウか否かで話が混乱した後、国王は騒音を立てていたジャックの鎖を外すよう命令した。ヘンリー・ペラムと国王は、ジャック・スパロウが所持しているとされる生命の泉への地図について尋ねた。ここでジャックは地図が無くなっていることに気づく。スペイン王フェルナンド6世に永遠の命を渡したくなかった国王はスペイン人より先に泉を見つけるよう命じた。ペラムとカートレットは探索隊を率いるほど泉についての知識があるかと尋ねる。船と乗組員が手に入ると期待したジャックは承知した。すると探索隊のリーダーが登場した。それは古くからの宿敵ヘクター・バルボッサであった。

ジャックはバルボッサとの再会を束の間楽しみ、彼の新しい海賊としてライフスタイルを褒め称えた。バルボッサは今や国王に仕える公賊になっていた。ジャックは<ブラックパール号>の行方についてバルボッサに尋ねた。バルボッサはある戦いで<パール号>と片足を失いそれ以来義足を使用していると明かした。愛する船の喪失を聞いたジャックは激怒のあまりバルボッサに掴みかかろうとしたが近衛兵に取り押さえられた。国王とバルボッサが任務の話に戻る前にジャックは伝説的な脱走をやってのけた。

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揺れるシャンデリアを掴んで反対側のバルコニーを目指すジャック

ふたりの近衛兵の手を振りほどいたジャックは彼らの銃を掴んで宙に向けて発砲させシャンデリアを揺らした。テーブルの上を走って衛兵を蹴散らしながら窓際に到着したジャックはロープを利用して柱の上に飛び上がり、揺れるシャンデリアを掴んで反対側のバルコニーに向かっていった。国王ジョージ、バルボッサ、国王の側近たちはこの不可能に思える脱走をただ見つめていた。バルコニーに着地したジャックはシャンデリアに付いていたシュークリームを回収して口に放り込むと姿を消した。

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横断幕に身を隠すジャック

剣とピストルを取り戻したジャックは窓を開け人々が行き交う通りに降りようとした。衛兵が窓に到着した時には、ジャックは建物の間にかかる横断幕の裏に隠れていた。ジャックの存在に気づいた衛兵が笛を吹き、ジャックがぶら下がって移動を試みる中別の衛兵が剣で横断幕をつないでいる縄を切り始めた。落下したジャックは下を走っていた馬車の中に乗っていた貴婦人のひざの上着地した。ジャックは口を使って彼女のイヤリングを盗むと屋根の上によじ登った。

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馬車の上に乗るジャック

近衛兵の追跡に気づいたジャックは2台の馬車にそれぞれ片足ずつを乗せてバランスを取った。2台の馬車が分かれるとジャックは片方の馬車に両足で立った。次々と馬車を乗り換え最終的に石炭馬車に飛び移ったジャックは御者を追い払って手綱を握った。馬に乗った近衛兵が彼に銃撃を開始し、そのうちの一発がランタンに命中して石炭に着火した。飛び上がったジャックはパブ"船長の娘"の看板にしがみつき近衛兵たちが通り過ぎるのを持った。そして地面に降りた。しかし背後からひとりの近衛兵が現れジャックに銃を向ける。銃声が響いたが近衛兵は引き金を引くことなく息絶えた。振り向いたジャックは命の恩人、父親のキャプテン・ティーグを顔を見合わせる。

偽物との対決

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ジャック・スパロウとその「影」

ジャックはキャプテン・ティーグと共に酒場"船長の娘"に入り、生命の泉について話し合い冒涜の儀式に必要なアイテムのひとつを知った。それからティーグはマンドラ弾きのスクラムが乗組員募集を担当していることを教えた。彼が生命の泉はジャックにとって大きな試練になると警告するとふたりは酒を飲み干した。女たちと歌う乗組員にチラリと目をやったジャックが振り向くとティーグは影も形もなくなっていた。ジャックは小型ナイフをスクラムの喉元につきつけ彼を尋問する。彼が本物のジャック・スパロウだと知らないスクラムはジャックを笑い者にしたが、ジャックは壁に揺らめく影を見逃さなかった。影を追って酒場の貯蔵室に入ったジャックは周りを見回し偽物と対面する。ふたりのジャックが同時に剣を引き抜くと激しい剣闘の火ぶたが切って落とされた。

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ジャックに扮したアンジェリカ

ふたりのジャックはバーベキュー・ピットの周りをぐるぐると回り始めた。偽物はジャックの動きをそっくり真似ていた。ジャックが髭に手を当てると偽物も同じことをした。あまりの一致に苛立ったジャックは再び剣をぶつけ合う。ジャックは偽物のジャックを樽置き場から天井下の梁まで追い詰めた。ふたりは慎重にバランスをとりながら決闘を続けやがて樽の山の上に飛び移った。床に降りてからもふたりは互角の戦いを続けやがて偽物が見事な剣さばきでジャックの剣を振り払い切っ先を喉元につきつける。このときになってようやく、ジャックは偽物の正体を理解した。剣をぶつけて偽物に接近したジャックは彼女にキスをした。彼女の正体はアンジェリカだった。

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包囲されたアンジェリカとジャック

ジャックとアンジェリカはしばし再会を楽しみ、アンジェリカの扮装について話し合ったが、ジャックは彼女が「キャプテン」を名乗っていなかったことに不満を漏らした。するとアンジェリカはうわさを確かめるためジャックに生命の泉に行ったことがあるかと尋ねた。突然スクラムが部屋に押し入りジョージ国王の近衛兵が酒場に突入しようとしていると警告した。近衛兵たちが貯蔵室に侵入するとジャックとアンジェリカは協力しながら応戦した。ジャックとアンジェリカは樽を切り開いて近衛兵に酒を吹きかけることで優位に立った。ジャックがある樽に穴を開けると中からワインが吹き出しジャックはそれを貪り飲んだ。アンジェリカが彼を樽から引き離すとふたりは近衛兵のライフルに包囲されていた。ジャックとアンジェリカが一瞬目配せするとジャックがしゃがんでアンジェリカがレバーを引いた。落とし戸が開いてテムズ川に落下したふたりはそのまま泳いで逃げ去った。

岸に上がった後、ジャックはアンジェリカが冒涜の儀式について知っているとわかった。彼は儀式とそれに必要なものについて尋ねる。アンジェリカが人魚が必要だと答えたその瞬間、彼女の部下である操舵手が放ったブードゥーの矢がジャックに命中し彼は気絶した。

<アン女王の復讐号>乗船

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労働に従事する乗組員たち

5日ほど後、黒ひげの船<アン女王の復讐号>で目覚めたジャックは甲板員としての労働を強いられた。船上でスクラムと友人になったジャックはゾンビの乗組員や主帆の頂上に縛り付けられていた宣教師フィリップ・スウィフトなど船に乗っている者の情報を得ることができた。アンジェリカがこの船の一等航海士であったと判明するとジャックは彼女を隅に引っ張って密かに話をした。アンジェリカは自分が長い間行方不明になっていた娘だと言って黒ひげを騙したと説明した。操舵手が黒ひげは義足の男に殺されると予言したことが、彼が生命の泉を探す理由だった。

その夜、ゾンビだらけの船に嫌気がさしたジャックはスクラムや他の乗組員を集めて反乱の計画を練っていた。この会合においてジャックは黒ひげの生活について聞き出そうとしたが彼の姿を見たものさえひとりもいなかった。彼は本当の目的地が生命の泉であると明かした。乗組員たちは驚愕し、船を制御しない限り死は間違いないと悟った。スクラムは乗組員たちを率いて反乱を起こすことに失敗したがジャックは一同に船の乗っ取りを命じ、眠っている者たちを起こしての攻撃が始まった。

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アンジェリカに身を引くよう奨めるジャック

戦闘が始まる直前、アンジェリカを戦いに巻き込みたくなかったジャックは安全を確保するために彼女の船室に忍び込む。部屋に入るとアンジェリカは眠っておりジャックは静かに彼女の隣に身を横たえた。アンジェリカはこれが夢なら剣とブーツは着けたままでも良いと話した。ジャックは夢だと答えたが甲板からの叫び声を聞いた彼女は目を覚まし彼を蹴り落とした。アンジェリカは剣を掴むと部屋を去ろうとするジャックにスペイン語で罵り声を浴びせた。ジャックがドアを閉めるとアンジェリカが突き刺した刃が彼の頭から数センチのところから飛び出した。

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黒ひげの剣の魔力によって逆さ吊りとなったジャック・スパロウ

ほとんどがゾンビで構成されている黒ひげの乗組員に対する反乱はジャックと他の乗組員にとって良い風向きで始まった。戦いの場に躍り出たジャック・スパロウは砲手の行く手を阻まれ決闘した。ジャックは猛然と攻撃してくる砲手の攻撃をかわしていたがやがてサラマンが砲手に網をかぶせて動きを封じた。ジャックはサラマンに頷くと彼を手伝ってフィリップ・スウィフトを救出した。索具に登ったジャックとサラマンはスウィフトのもとまで登っていった。ジャックはフィリップを解放するとサラマンと共に下の戦いに戻った。主甲板に降り立ったジャックの前に立ちはだかったのは操舵手であり、ふたりは戦いながら階段へ移動した。攻防の末ジャックは操舵手を蹴って床に叩きのめした。彼を拘束するよう命じたジャックは上のデッキを目指す。勝利の瞬間は反乱者たちの手にあり、強敵であるアンジェリカ、操舵手、砲手も取り押さえられていた。ここでジャックは<アン女王の復讐号>征服を宣言する。ジャックの勝利宣言の直後に黒ひげ自身が姿を現し、剣の魔力で反乱者全員とジャックを宙吊りの状態にした。

ジャックを床に下ろした黒ひげは彼を撃ち殺そうとする。しかしアンジェリカが泉の発見に彼が必要であると説得した。フィリップ・スウィフトを殺そうとしてからまもなく、黒ひげはギリシア火薬でクックを焼き殺し見せしめにした。それからジャックは黒ひげとの会見のため船長室に連れて行かれた。スパロウはアンジェリカなど本当の娘ではないと納得させようとしたが、黒ひげは信じようとせずジャックのブードゥー人形に短剣を突き刺して彼を苦しませた。ジャックが激しい痛みに悶え胸に傷が刻まれる中アンジェリカが入室した。アンジェリカと黒ひげは生命の泉まで彼らを案内するようスパロウを説得し、黒ひげが人形をロウソクの上に掲げるとジャックは手もなく海図を見てみると承諾した。

疑惑のダンス

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ジャックとアンジェリカのダンス

その後、ジャックはスクラムにマンドラを弾かせ、アンジェリカが甲板に現れたときにロマンチックな音楽で迎えた。アンジェリカに酒を勧めながらジャックは、サン・ドミニクマルティニークでの思い出を話した。スクラムが情熱的な音色でマンドラを弾くとジャックとアンジェリカは<復讐号>の甲板でダンスを始める。ジャックはダンスをしながら、ふたりで生命の泉に行って名声を分かち合う代わりに冒涜の儀式について教えて欲しいと話した。アンジェリカはジャックの申し出に懐疑的であったが、ジャックが初めて会った頃にアンジェリカにプレゼントした指輪を渡すと彼女は考えを改めた[14]。アンジェリカは儀式に必要な泉の水、人魚の涙、ポンセ・デ・レオン銀の聖杯についてジャックに教えた。彼女はまた、生命の泉はふたりの人物のうち片方の寿命を奪ってもう片方に授ける力があると明かし、ひとりでは意味がないのだと話した。この情報を聞いてからジャックの泉探索に対する欲求ははるかに小さくなった。

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黒ひげがビンに閉じ込めた船を観察するジャック

望みのものを見せてジャックを引き込むため、アンジェリカは彼を黒ひげのトロフィーが詰まったキャビネットに案内した。そのトロフィーとは、それまでに黒ひげが破った船が縮められて入っているビンであった。アンジェリカはどれでも好きな船を渡すと約束する。キャビネットを見回したジャックはあるビンの中にバルボッサのサル、ジャックと一緒に<ブラックパール号>が入っていることに驚いた。アンジェリカは黒ひげが自分の父親だと話し、彼を助けるために犠牲者の命が必要なのだと明かした。ジャックは黒ひげは救われることなくアンジェリカを殺すだろうと警告する。ふたりがさらに会話を続ける前に<アン女王の復讐号>は人魚が住むホワイトキャップ湾が位置するに到着する。

人魚狩り

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ホワイトキャップ湾における人魚の攻撃を見るジャック

ホワイトキャップ湾に到着したジャックとアンジェリカは儀式に必要な人魚の涙をに入れるため上陸して黒ひげとその乗組員たちによる人魚狩りに加わった。乗組員の一部は浅瀬で巨大な網を広げていたがジャックは他のメンバーと古い灯台を目指した。サラマンが灯台を稼働可能な状態にするとジャックは黒ひげが人魚を誘き寄せるべく大型ボートを進水させるのを見ていた。スクラムが乗ったボートの男たちの歌声がすぐに人魚を惹きつけた。数分後ボートを取り囲んだ人魚たちは襲撃を始める。湾は戦場と化し人魚は獰猛に男達に襲いかかった。しばらくすると人魚たちは海藻で作ったロープを使って岸の男たちを海に引きずり込んでいった。ジャックは島からの撤退を指示したが黒ひげは発砲して海に留まるよう命じた。アンジェリカも人魚のロープに引っかかったがジャックが彼女を救った。

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爆発する灯台から脱出するジャック・スパロウ

ジャックにあるアイデアが浮かんだ。ジャックは人魚による激しい攻撃をかわしつつ途中で剣を失いながらも灯台を目指して走った。頂上に達したジャックはクジラの油で満たされたタンクを壊しそれを引火させて大爆発を引き起こしたのである。爆発の直前に海に飛び込んだジャックは水中で逃げていく人魚の姿を確認した。ジャックは以前知り合っていたマリアという人魚と再会したあと[14]陸に上がり、黒ひげがフィリップ・スウィフトのおかげで若い人魚を捕まえていたことを知る。アンジェリカがジャックに剣を渡すと黒ひげは一行に向かって旅を続ける準備をするよう声をかけた。

ジャングルの旅

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橋が落ちた崖

アン女王の復讐号>を島の入江に停泊させた乗組員たちは生い茂ったジャングルを超えて生命の泉を見つける旅の準備を始めていた。黒ひげとアンジェリカはジャックが<アン女王の復讐号>の正確な位置を知ることを防ぐためジャックに目隠しをさせていた。黒ひげは目隠しを外すとすぐに道案内を命じた。儀式に不可欠なもうひとつの材料であるカルタヘナの聖杯を手に入れるため乗組員たちはポンセ・デ・レオンの船<サンティアゴ号>を発見しなければならなかった。ジャック・スパロウはコンパスを頼りにジャングルや沼地を通り抜け乗組員を導いたがやがて橋が落ちた断崖絶壁という障壁にたどり着く。

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黒ひげの命令によりピストルを選ぶジャック

ジャックとアンジェリカはどの道を通っていくかで議論したが、黒ひげは彼のコンパスを取り上げるとジャックに崖から飛び降りるよう命令した。ジャックが拒むと黒ひげはピストルをアンジェリカの突き付け殺すと脅した。スパロウは自分の娘を殺すはずがないと信じていたため、黒ひげは操舵手に命じてさらに6丁のピストルを用意させた。そのうち2丁に弾が込められており黒ひげもどれが装弾されているか知らなかった。黒ひげはそのうちのひとつをジャックに選ばせアンジェリカに向けて引き金を引いた。その銃に弾が入っていなかったことから安心したジャックは別の銃を宙に向けて放つがそれには実弾が入っていた。彼はここで黒ひげが本気であると気づき、自分が飛び降りるかもう一度ピストルを選ばなければならないと悟った。ジャックは操舵手に飛び降りても生き残れるかどうか尋ねる。操舵手はジャックのブードゥー人形を取り出すと断崖の下の川に投げ込んだ。人形の落下に合わせてジャックが悲鳴を上げたが操舵手は生き残れると請け合った。しびれを切らしたアンジェリカが飛び込もうとするとジャックは迷うことなく代わりに飛び込み無事着水したのであった。黒ひげとアンジェリカたちは生命の泉の捜索を続けジャックは<サンティアゴ号>を探し始めた。

ジャングルを切り抜け浜辺を通り抜けたジャックは不安定な崖の淵にある<サンティアゴ号>を発見する。難破船によじ登ったジャックは船長室にたどり着きベッドにポンセ・デ・レオンに遺骸を見つけた。そしてヘクター・バルボッサも現れる。

聖杯の入手

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サンティアゴ号>において、ジャック、バルボッサとポンセ・デ・レオンの遺骸

ふたりとも同じ獲物を狙っていると考えたジャックはヘクター・バルボッサと戦おうとした。しかし<サンティアゴ号>のバランスはひどく不安定でふたりが動くと船全体が崖の端で揺れた。ジャックとバルボッサが船のバランスを保つと箱がベッドの下に滑り込んだ。ふたりとも箱の中に追い求めていた聖杯があることを知っていたが船が再び揺れ始めた。もう一度安定を取り戻したジャックとバルボッサはふたりで箱を開くことで合意した。しかし聖杯はすでにスペイン人の部下に持ち去られたあとだった。ポンセ・デ・レオンの遺骸の手に握られた地図を見たジャックとバルボッサはスペイン人が野営していると思われる場所を突き止める。

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スペイン海軍に拘束されるジャックとヘクター・バルボッサ

ジャックとバルボッサはスペイン軍の野営地を発見しジョシャミー・ギブスを含むバルボッサの部下たちと合流した。ギブスと顔を合わせたジャックは彼が地図を盗んでいたことに気づいた。乗組員たちが野営地に向かって進む中、ジャックはかつてときめきを感じ別れてしまったアンジェリカとの悩みをギブスに打ち明けた。野営地に近づいたバルボッサは部下たちに合図があるまでその場にとどまるよう指示を下す。テントに忍び込んだジャックとバルボッサは密かに聖杯を盗み出した。しかし逃げ出そうとして数名のスペイン兵と戦ったことで捕獲されてしまう。

スペイン人たちはジャックとバルボッサのふたりを木立の中のヤシの木に縛り付けた。しばらくの間脱出を試みていたジャックは義足に隠したラム酒を飲むバルボッサを見て羨ましく思った。木の義足から飲みながら、ジャックは聖杯を見つけることよりも黒ひげとの対決に意欲を見せたことからバルボッサの真の目的を見透かしたことを明かした。これを聞いたバルボッサは、黒ひげが魔力で<ブラックパール号>を操って彼や乗組員に攻撃を仕掛けたという事実を話した。バルボッサは黒ひげに復讐したいと話し、ジャックは手の縄を解きながらチャンスはあると答えた。

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聖杯を掲げるジャック・スパロウ

バルボッサは縛られたまま木の上に登っていくジャックを見ていた。木の上にたどり着いた彼が縄を解きカタパルトのように別の気に飛び移るとバルボッサの部下はこれを合図だと捉えた。ジャックの逃亡を見ていたスペイン軍は追跡しようと広がったが落下してきたココナッツで気を失った。地面に降りたジャックは木の周りをぐるぐる回って呆然としているスペインへ兵たちを縛り上げた。バルボッサとその部下たちと合流したジャックは聖杯を手に入れたことを明かす。彼はまだバルボッサとの協力関係を続けるつもりだった。

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聖杯に引き換えに条件を提示するジャック

ジャックはジャングルの真ん中で、捕まえた若い人魚シレーナから涙を手に入れていたアンジェリカと黒ひげに追いついた。ジャックはジョシャミー・ギブスに聖杯をくくりつけたイノシシを連れてこさせ渡すには条件があると持ちかけた。ジャックの黒ひげに対する条件はアンジェリカに危害を加えないこと、コンパスの返還、ギブスの解放であった。黒ひげは同意する。ジャックは<アン女王の復讐号>から<ブラックパール号>を取り戻そうとするギブスにコンパスを渡した。

生命の泉

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浮かぶ雫を見つめるジャック・スパロウ

生命の泉への道を記憶していたジャック・スパロウは泉の入口となる洞窟を探すためジャングルを歩いた。何枚もの巨大なヤシの葉をかき分けていたジャックは雫が重力に逆らって葉を登っていくところを見つける。ジャックはそれを指で弄んだ。雫を凝視したジャックはその水の玉越しに古い泉のシンボルが刻まれた石の壁を発見した。雫はジャックの指を離れてそのまま宙に浮いていった。ジャックは先頭を行く操舵手に続き、彼とアンジェリカ、黒ひげ、<復讐号>の乗組員たちは行き止まりの壁に行き着くまで進んだ。探索が失敗に終わったと考えたアンジェリカはジャックに本当に泉に来たことがあるのかと疑い始める。生命の泉の入口を見つけようと2つの聖杯をぶつけ合ったことでジャックが中に入ったことはないと判明した。

この事実に逆上した黒ひげは操舵手にジャック・スパロウを殺すよう命じた。操舵手はジャックに向けて発砲したが弾は聖杯に命中して跳ね返った。黒ひげも自分のピストルを引き抜いてスパロウに狙いを定めるが彼は聖杯に刻まれた文字「Aqua de Vida」を読んだ。水が徐々に壁を登って行き一行の頭上に水たまりを作った。スクラムの肩に乗ったジャックは剣を抜いて水たまりに差し込む。剣が水の中に吸い込まれジャック自身も霧の立ち込める空間に吸い出された。剣を拾おうとしたジャックはそこが生命の泉であると気づく。

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生命の泉にたどり着いたジャック

ジャックは他の乗組員たちが到着するまで待っていた。目の前の泉はアーチのような形をした自然の石から滴る水を受ける窪みだった。ジャックは中央の石まで進んで水に手を触れようとするが、自分が最初に飲むと主張する黒ひげに止められた。ところがそこにヘクター・バルボッサ率いるイギリス海軍が黒ひげと戦うために現れる。アンジェリカはこれがジャックの計画であったと理解する。バルボッサと黒ひげは互いに剣を抜き部下たちに攻撃を命じた。戦闘の火ぶたが切って落とされる寸前にジャックが割り込み、両方の軍勢にバルボッサが黒ひげに復讐するのに全員が戦う理由はないと諭した。そしてキャプテンの決闘を見ながら酒を飲み賭けをしようと提案する。スクラムは賛成したが結局戦いが始まる。

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泉においてアンジェリカ、スクラムと戦うジャック

戦いが進む中、ジャックは人魚の涙をめぐってスクラムと短い決闘を行った。彼はスクラムの腹を蹴って涙を奪ったがやがてアンジェリカとスクラムの両方に剣を突きつけられていた。ジャックが涙を宙に投げるとアンジェリカとスクラムはキャッチするために剣を投げ出し2本の剣がジャックの手に収まった。もう一度宙に投げるとジャックの手に涙が、スクラムの手に聖杯が収まる。ジャックがスクラムを蹴ると聖杯は泉の反対側に落下した。ジャックとアンジェリカは聖杯を手に入れるべく奮闘するがそこにスペイン人が到着した。

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聖杯に水を入れるジャック

スペイン人がセオドア・クローブスを殺して歩み寄ってくるとジャックは手に持った聖杯をアンジェリカに押し付けた。アンジェリカから聖杯を取り上げたスペイン人は本当の目的を明かした。それは生命の泉の破壊であった。彼は聖杯を潰すとそれを池に放り込む。スペイン軍が寺院を破壊する中、バルボッサは毒を塗った剣で黒ひげを刺した。アンジェリカは駆け寄るとジャックが警告するまもなく素手で剣を引き抜き、自身も毒に冒されてしまう。アンジェリカの命を救うためジャックはスペイン軍が柱を破壊する中、聖杯が落ちた水の中を必死で捜索した。アンジェリカは手もなく黒ひげに付き添っていたが乗組員たちはバルボッサとともに姿を消してしまう。スペイン軍は砲手と操舵手の反撃を受けて巨大な柱に苦戦していた。ジャックはこの2体のゾンビと泉が柱の下敷きになるところを見ていた。そしてスペイン軍も立ち去った。ひとり残されたジャックが聖杯を探しているとシレーナが歪んだ杯を手に姿を現す。シレーナは涙を無駄にしないように言うと聖杯をジャックに渡して水の中に消えた。ジャックは壊れた泉に駆け寄り、水が干上がる前に両方の聖杯にそれぞれ数滴の水を入れることに成功した。そして片方の聖杯に涙を加えた。それからジャックは冒涜の儀式を執行するべくアンジェリカと黒ひげのもとに近づく。

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黒ひげの命を奪う泉の水

ジャックはアンジェリカと黒ひげのふたりに聖杯を差し出す。彼は娘を救うために命を奪う方の杯から水を飲むよう黒ひげに勧めた。しかし貪欲な黒ひげは人魚の涙が入った命を延ばす方の杯から水を飲み干し、父親の命を救うようアンジェリカに迫った。ショックを受けながらもアンジェリカは自らもう片方の聖杯の水を飲み干した。ところがこのときになってジャックは聖杯が逆だったと明かす。激怒した黒ひげはスパロウに詰め寄ろうとするが泉の魔力でその場に釘付けにされてしまう。アンジェリカの傷は癒え、ジャックは黒ひげを取り囲む泉の水を眺めた。黒ひげの肉体は腐り落ち、命を失った彼の骨格は崩れ落ちた。

海賊暮らし

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ソラ・フィデ・ビーチのジャックとアンジェリカ

その後、ジャックは縛り上げたアンジェリカ大型ボートに乗せソラ・フィデ・ビーチに漕ぎ着ける。命を助けられたにも関わらず、父親である黒ひげの寿命を与えられたことからアンジェリカはジャックを憎むと言い放った。ジャックは黒ひげに父親ならばすべきことをさせただけだと答えた。砂浜についたジャックは一発の弾丸しか入っていないピストルをアンジェリカに投げた。アンジェリカはまず、まだ愛していると認めさせようとし、それから宝物があると話しついには妊娠していると言ってなんとかジャックを引きとめようと試みた。ジャックはそのすべてを嘘だと考え相手にしなかった。

そしてアンジェリカが、彼女が彼を愛していると話すとジャックは自分も同じで常にそうだと答えた。ふたりは近づいてキスするかに思えたがジャックはその前にボートに向かって走り出す。怒ったアンジェリカはジャックに怒声を浴びせ一発しか入っていないピストルを彼に向けて放ったが外れてしまった。アンジェリカが恨みの言葉を吐く中、ジャックはボートを漕いで遠ざかっていったのであった。

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ブラックパール号>をビンから出す方法についてジョシャミー・ギブスと話すジャック・スパロウ

ボートを砂浜につけたジャックは流木の上で寝ていたジョシャミー・ギブスと再会する。ジャックはコンパスを使い<アン女王の復讐号>に侵入してビン入りの<ブラックパール号>を取り戻すという協力体制による利益についてギブスに尋ねた。ジャックが再び手に入った愛する<パール号>を眺めているとギブスは魔法で縮められたすべてのビン入り船を盗んできたと明かした。ジャックが<パール号>を近くで見つめているとジャック・ザ・モンキーが顔の前で揺らめき彼を驚かせた。船を出す方法についてギブスが尋ねるとジャックはクロスボウと砂時計、3匹のヤギを用意してひとりがトランペットを吹きもうひとりが指をくねくねと動かせば良いと答えた。ギブスがヤギを持っている人物を知っていると話すとジャックはすぐさま指を動かす役を買って出た。

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これが海賊暮らしだと話すジャック

カリブの夕陽を浴びて浜辺を歩きながら、ギブスはすべての道具を持ち永遠の命を得られたのにどうして生命の泉の水を飲まなかったのかと尋ねた、ジャックは泉は試練だと答え、自分の最期は知らないほうがいいと話した。また、泉の発見者として永遠に名前が残るとも言った。ジャックはギブスに海賊暮らしを続けていく決心を伝えたのであった。

舞台裏

登場作品

非正史作品

脚注

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